哲学日記

存在の意味について、日々思いついたことを書き綴ったものです。 このテーマに興味のある方だけ見てください。 (とはいえ、途中から懐かしいロック、日々雑感等の増量剤をまぜてふやけた味になってます)

2019-11-01から1ヶ月間の記事一覧

平和が消える一番明白なシルシ

過去記事で自分のことをこんな風に書いた。 おれは生まれついての馬鹿者で、あらゆる誘惑に簡単に翻弄されてしまう。 おれはなにをやっても中途半端で止めてしまう。意志の弱いヘタレ野郎で、すごく気が小さい。なのに、欲深だ。今まで犯罪は犯さずに済んで…

はなから夢や希望なしでは 生きられないドブの中で

オスカー・ワイルドの言葉We are all in the gutter, but some of us are looking at the stars.私達はすべてドブの中にいるが、何人かが星を見ている。(私訳)これは、 ドブの中でも、何人かは凛々しく夢と希望をもって生きているという意味ではないのだ。…

動中禅とはなにか

スマナサーラ長老「不放逸とは何か」より引用します。 …毎年12月の半ばから上野のアメ横で魚を売りまくっている兄ちゃんたちは、たとえ喉から血が出るまで商売に励んでも不放逸だとはいえません。仏教から見ると、怠け者になります。 釈尊の最後の言葉は「ap…

『三十四丁目の奇跡』クリスマスNO.1映画

まず 町山智浩さんの適切な映画解説 を聞きましょう。 あるがままの事実よりあってほしい幻想を必要とする大多数の人々に、まもなく迎えるクリスマスに向けて この名作映画をお勧めします。すごく気持ち良くなれること請け合いです。(けっして皮肉や嫌味で…

人の認識は常に、あらかじめ意志に強姦されている

(ショーペンハウアー「みずから考えること」心理学的覚え書 石井 正訳)より引用します。 人は、自分の生殖器を隠すごとくに、自分の意志を隠さなければなりません。これら二つのものは、いずれも、存在の根ではありますけれども。また、人は、自分の顔だけ…

万徳を一瞬の怒りが消滅させる。怒る人は、悪をなす

(ショーペンハウアー「みずから考えること」心理学的覚え書 石井 正訳)より引用します。 気の早い人たちは、必ず、自分が怒りはじめそうになったら、すぐさま、その事件を一時忘却するように、おのれにうち克つことを努めなければなりません。というのは、…

誠実の真の意味は「今ここを生きること」

誠実の最も深い意味とはなにか。 誠実とは、あらゆる瞬間を0から出発し続けることだ。 型にはまった既成概念を全て捨て、 今ここを生きる。 これこそ誠実の最も深い意味だ。 不誠実とはなにか。 当然今ここを生きないことだが、具体的にいうと、 思考の仕方…

誰も本当には気づいてない人生の根本矛盾

(ショーペンハウアー「みずから考えること」心理学的覚え書 石井 正訳)より引用します。 強弱多少のちがいはあっても、わたしたちは、ひとしく、自分たちの営む業のすべてにおいて、終わりの近づくことをこいねがい、早くすませようとあせり、できあがるの…

覚醒者のものの見方

澤木老師の言葉をいくつか しずかに落ち着いてよく読んでみれば、マルクスもエンゲルスも「餌の分配」の話でしかない。 昆虫を箱の中に入れて見ていると、その中で一人前の気でカミアイしておる。人間も原爆やら水爆やらつくって──これを宇宙の彼方から見て…

名声と名誉の大違い

名声と名誉は似ているようで、実は全然違うものだ。 (ショーペンハウアー「幸福について」4 橋本文夫訳)から引用します。 名誉とは要するに、それを担う人が例外的な人物でないことを表わすものである。これに反して名声なるものは、その当人が例外的人物…

みんなが気づきたくないことを平気で言うショーペンハウアー

おれは、みんなが気づかないようにしてる本当のことを、周りの空気を読まず平気で言い放つ人が好きだ。 ショーペンハウアーはきっとそういう人だったとおもう。 (ショーペンハウアー「幸福について」4 橋本文夫訳)より引用します。 誇りというものが世間一…

苦痛と退屈の間を死ぬまで往復する人生

(ショーペンハウアー「幸福について」2 橋本文夫訳)より引用します。 人間の幸福に対する二大敵手が苦痛と退屈である… この二大敵手のどちらか一方から遠ざかることができればできるほど、それだけまた他方の敵手に近づいている… 困苦欠乏が苦痛を生じ、こ…

幸福だからといって 人生の問題が解決することは一切ない

おれは、星野 源 の『地獄でなぜ悪い 』が好きだ。これがあるから、「逃げ恥」を楽しく観れた。 昔「マトリックス」を映画館で観た。自分がこの世界に長年感じている違和感がエンタメで見事に表現されてることに感激した。星野 源『地獄でなぜ悪い』の病室は…

ショーペンハウアーはなぜ幸福論を書いたか?

(ショーペンハウアー「幸福について」2 橋本文夫訳)より引用します。 種々の財宝のうちで最も直接的にわれわれを幸福にしてくれるのは、心の朗らかさである。… 陽気な人には常に陽気であるべき原因がある。その原因とは、ほかでもない、彼が陽気だというこ…

人間は、いじめも戦争もなくしたいという口先のことばと、実際の行動が完全に矛盾している

権力者は自分への国民の批判意識を逸らすため、わざと外国とのトラブルをでっちあげることがある。 これと同じ不誠実なごまかしを、たいていの人間は自分で自分にたいして行っている。 昔外界に飽きてちょっと自分の内面を覗いてみたものの、その底なしの暗…

強欲、怒り、性欲、所有欲、嫉妬に同化せず 見守る訓練

(『存在の詩』 Osho)から引用します。 漂っているのは思考であり あなた自身は思考ではなく思考が漂っている空間そのものである 決して目に見えるものと戦わないこと さもなければ、あなたは影法師と戦っていることになるだろう それでは、あなたが自分自…

全世界の絶滅と交換しても、自分の自我を保持したい人間

ショ-ペンハウアーはくり返しいう。生れたままの個人のまなざしは、マーヤーのヴェールに曇らされている、と。この意味は二つある。1 自分の存在と重要さを盲信するいっぽう、自分以外の存在と重要さを本当には信じていないのが人間の自然状態である。2 …

邦画「いつか読書する日」

じつはGYAO!で「健さん」観たあと、続けて 「いつか読書する日」 を観た。 ネタばれ注意 15歳の時(私は一生この町で生きていく)と決め、 未婚のまま50歳になった大場美奈子と、 若い頃(俺は絶対平凡に生きてやる)と決めた、 美奈子の同級生高梨槐多の、 …

与えられていない物を取らない

(ブッダの真理のことば409 中村 元訳)から引用します。 この世において、長かろうと短かろうと、微細であろうとも粗大であろうとも、浄かろうとも不浄であろうとも、すべて与えられていない物を取らない人、──かれをわれは<バラモン>と呼ぶ。(引用終。…

日本人の真心・高倉健の映画「健さん」が、今GYAO!で無料配信中

今GYAO!で、真に日本人を代表する名優高倉健のドキュメンタリー 「健さん」 無料配信中です。2019年12月9日(月) 23:59まで 未見の日本人はぜひ一度観ることをお勧めします。

易行でも、本気ださないと難行になる。難行でも、本気だせば易行になる。

(教行信証・行巻 石田瑞麿訳)から。 この文は親鸞聖人が曇鸞大師『往生論註』から写されたものです。 曇鸞大師は、仏道修行成就を難しくする原因がおよそ五つあると説いています。 一つには、異教の徒(外道)の相対的な善は、菩薩の法を乱す。二つには、…

弱い人間が煩悩の流れをわたるために頼れるよりどころ

ウパシーヴァという名の学生が、次のような正直で切実な質問を、ブッダにした。 わたしは、独ひとりで他のものにたよることなくして大きな煩悩の流れをわたることはできません。 わたしがそれにたよってこの流れをわたり得るよりどころをお説きください。 ブ…

心は掃除しないと、次第に汚れていくもの

過去記事「ショーペンハウアー6聖者」で、ショーペンハウアー哲学の最重要概念「意志の否定」について次のように書いた。 『総じて否定とは、Aを否定してA以外の何かを肯定する結果に落着するものである。ところが意志の否定の場合だけは、意志以外の何か…

無常観門と罪悪感門

宗教に入る門は、大きく別けて二つあると思う。 無常観門と罪悪感門である。おれは無常観を深める努力によって仏法に親しくなっていく生まれつきらしい。おれがもし無理に自己の罪悪意識を深めようと努力し、それによって宗教的に深まろうとすれば必ず偽善に…

会社で出世するより出世間

(ブッダの真理のことば ダンマパダ244,245 中村 元訳)から引用します。 恥を知らず、烏からすのように厚かましく、図々しく、ひとを責め、大胆で、心のよごれた者は、生活し易い。 恥を知り、常に清きをもとめ、執著をはなれ、つつしみ深く、真理を見て清…

手放せば成功する。ポーズじゃダメだけど

スマナサーラ長老との対話 「手放すことが生きること」 (『YouTube』←をクリックしてください) 「俺、俺のもの」を手放せという話。 ところがみんな聴く耳を持たない。 手放すと儲かると聞くと、手放す芝居をする。 浅ましい。 みんな、死ぬまでにひとより…

みんな平気な顔で生きとるけど、それはなぜか。

昔なじみの遊び友達A君が死んで、もう4年経った。 人間なんてはかないもんだ。 どだい意味が分からんもんなあ。 A君だってそのうちひょっと出てきて「やあ」って感じになる気がしてるけど、実際には絶対出てこないからねえ、死んどるから。 それが今だにピン…

絶妙手の代償

(禅に聞け 澤木興道老師の言葉 櫛谷 宗則編)より引用します。 科学者の実験──それがわれわれの場合では修行である。実験のない科学がツマラヌように、修行のない仏教はツマラヌ。 (引用終) おれは仏教徒だが、仏教、キリスト教、イスラム教が深奥におい…

どうせなら今死んでみ

人間が死すべき不可避の運命に縛りつけられていることは、人間にとって最も大きな恵み・救いである。もし、死ななければ、人は底なしに堕落してゆくであろう。これは、百年足らずで死ぬために、堕落が途中でストップするという意味での救いではない。そうい…

西洋哲学界のアウトサイダー・ショーペンハウアー

(ショーペンハウアー「幸福について」第4章 橋本 文夫訳)より引用します。 年老いた暁には、身は老いても老いることのない労作に青春の力をことごとく打ちこんでしまったということくらい、慰めになるものはない。 あきらかに、ショーペンハウアーは、自…