哲学日記

存在の意味について、日々思いついたことを書き綴ったものです。 このテーマに興味のある方だけ見てください。 (とはいえ、途中から懐かしいロック、日々雑感等の増量剤をまぜてふやけた味になってます)

必ず恐ろしい結果になることに、今すでに賛成してる

allcinema『フェア・ゲーム』【解説】より引用させて頂きます。
 夫がイラク戦争開戦を巡るブッシュ政権の欺瞞を告発したばかりに、政権内部からCIAエージェントであることを暴露され命の危険にさらされる事態に直面した女性とその家族の孤高の戦いを描く実録ポリティカル・サスペンス。危険な任務に当たるスパイの情報が、自国の政府によって意図的に漏洩されるというアメリカ中を騒然とさせた前代未聞のスキャンダルの真相を、当事者であるヴァレリー・プレイムとジョセフ・ウィルソンの回顧録を基に忠実かつスリリングに再現していく。主演は「マルホランド・ドライブ」「ザ・バンク 堕ちた巨像」のナオミ・ワッツと「ミスティック・リバー」「ミルク」のショーン・ペン。監督は「ボーン・アイデンティティー」「Mr.&Mrs. スミス」のダグ・リーマン
 世界を震撼させた9.11同時多発テロアメリカのブッシュ政権は首謀者であるアルカイダへの報復を進める中で、その矛先をイラクへと向け始める。そして、イラク核兵器の開発を行っているとの疑惑をもとに、CIAの女性諜報員ヴァレリー・プレイムがその証拠を固めに乗り出す。彼女の夫で元ニジェール大使のジョー・ウィルソンも、ウラン買い付けの真偽を確かめるべくアフリカで綿密な調査を実施。その結果として疑惑は事実無根との結論に達したと上司に報告したヴァレリー。ところがブッシュ政権は、彼女が否定したはずの疑惑を根拠としてイラクへの宣戦を布告してしまう。これに対しジョーは、新聞で事実を暴露して政権を批判するが、政権側もヴァレリーが諜報員であることの極秘情報をメディアにリークして報復。彼女ばかりか、各国に散らばる協力者たちにも命の危険が迫る事態となり、世間の激しいバッシングの中でついには家庭も崩壊の危機を迎えてしまうのだが…。

 
 この、権力者側の組織的情報操作がアメリカの悪事と思うのは完全に間違いだ。
アメリカで起きたことは10年後の日本で起きる。
日本はいまだにアメリカの真似ばかりだ。
悪いことはとりわけ熱心に学ばれ、いけ図々しく模倣実行される。
 
 
 
Wikipedia『4デイズ』【ストーリー】より引用させて頂きます。
ある日、アメリカ政府に一本のビデオテープが送られてくる。そこには主要三都市に核爆弾を仕掛けたという、テロリストからの犯行声明が収録されていた。すぐにテロの首謀者であるイスラムアメリカ人で、元デルタフォース隊員のスティーブン・アーサー・ヤンガーは身柄を拘束されるが、彼は爆弾を仕掛けた場所を決して吐こうとはしなかった。FBIのテロ対策チームを率いるヘレン・ブロディ捜査官は、すぐにヤンガーの尋問を開始するが、そこへCIAの尋問スペシャリストを名乗るHという謎の男が現れる。Hは恐ろしい拷問も辞さない非人道的なやり方で尋問を開始し、そんな彼にヘレンは強く反発するのだった。そんな中、ついに爆弾による犠牲者が出てしまう。
4デイズ
 
 邪悪なことを、裏で、あっさり主張してしまってる。

これは思考実験だ。
必ず恐ろしい結果になることに、今すでに賛成してる。
なにも知らない幼い子供の命さえ、結局のところ、自国の利益という目的の手段にしてよいと思うのは、
アメリカ人だけではない。

 『フェアゲーム』⇒『4デイズ』
これは思考実験なのだ。
必ず恐ろしい結果になることに、
今すでに賛成してる。

 

 

 

 
 
 
 
 
 
 
 
 (My Favorite Songs)
Ray Charles - Hit the Road Jack on Saturday Live 1996
 
(過去記事編集再録)

自分は駅。世の一切は行き交う列車

 

特に何もしてないのになんか異様にだるい、元気出ない。老齢になってこういうの増えた。

 

横たわったまま

【自分は駅。世の一切は行き交う列車】

でヴィパッサナーをやる。……いつか寝落ち。

目覚めると、だるさがすっきり消えてた。やる気も出てきた。たんに寝たからなのか、ヴィパッサナーが効いたのかは不明。

 

 

 

 

 

 

 

(My Favorite Songs) 

The Beatles - I'm Only Sleeping


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誰の人生も大変に良い。しかしどう使うか分からず結局無駄にする。

 

 
 
 昔NHKで観た「松本人志のコントMHK」に、「シール」という珍しいショートコントがあった。
自分の目に入るもの全てに(文字通り)シールを必死で張っていく強迫神経症の男を演じてた。
 
 
2分30秒あたりにコント「シール」がちょっと出てくる。
 
作者の狙いはわからないが、
 
これはひょっとしてヴィパッサナー瞑想「ラベリング」のパロディか?
 
とその時おもったのを覚えてる。
 
おれはヴィパッサナーで実況中継をしてて、ちょっと似たような強迫神経症的気分に悩まされたから。
それもあって、手におえないと感じた
全方位「ラベリング」
はひとまず止めて、呼吸だけにサティを集中するアーナーパーナに舵を切った。

 

苦の循環・アーナパーナ・サティ  ディーパンカラ・サヤレーより引用させて頂きます。

  サティ、マインドフル、気付いているという事ですが、何に気付いているかというと、吸う息と吐く息にいつも気付いていて、それをいつも覚えている。いつもそこに心を置いているという事です。もしその気付きがなくなると、簡単に妄想とか雑念とか、あるいは不善な考えがスッと入ってきます。だから気づいているという事が非常に大事なわけです。

 

サティ
瞬間の現在(今・ここ)に気づくこと。

 

人間界に人間として生まれてくるというのはとても難しいことです。なぜなら、人間というのは良いカルマを持って生まれて来るのです。今世において大変に良い人生であって、そのよい人生をどのように使うかということが分からないと、結局それを無駄にしてしまいます。
(以上引用終)






瞑想の目的は抜苦。
仏教の瞑想法は非常に多い。
それぞれの瞑想法には、優劣ではないが、違いがある。
たとえば不浄観は初禅まで、慈・悲・喜の瞑想は三禅まで、捨の瞑想は四禅までと、到達可能な境地が最初から決まってる。
その瞑想を続ける限り、どんだけがんばろうと超えられない原理的境域がそれぞれにある。

 

 過去記事「アーナーパーナサティサマーディ」で引用させて頂いた、ブッダのことば「悟る前に最も多くいたヴィハーラダンマ」(相応部マハーヴァーラヴァッガ 19巻399頁1324項)に
……………………
私が悟る前、まだボーディサッタだった時、当然ほとんどこのヴィハーラダンマ、つまりアーナーパーナサティサマーディにいました。私が、ほとんどこのダンマヴィハーラにいると、体も辛くなく、目も大変でなく、そして取がないので、心も漏から脱しました。
 
とある。
この文献の最後は次のようになってる。
……………………
 比丘のみなさん。比丘が、不浄なものにも不浄でないものにも不浄という感覚のある人になりたいと望むなら、その比丘は心の中をアーナーパーナサティサマーディで良くしなさい。
 比丘のみなさん。比丘が、不浄なものにも不浄でないものにも、不浄でないという感覚のある人になりたいと望むなら、その比丘は心の中をアーナーパーナサティサマーディで良くしなさい。
 比丘のみなさん。比丘が、不浄なものも不浄でないものも気にしない人になりたいと望むなら、その比丘は心の中をアーナーパーナサティサマーディで良くしなさい。
 (この後も、初禅、二禅、三禅、四禅、空無辺処、識無辺処、無所有処、非想非非想処、そして想受滅を望むなら、心の中をアーナーパーナサティサマーディで良くしないさいと、同じ文章が続きます)
(以上引用終。強調処理は私です)
 
 
想受滅を望むなら、心の中をアーナーパーナサティサマーディで良くしないさい←教えによれば、究極の悟りは想受滅の直後に来る。つまりアーナーパーナサティサマーディひとつで解脱まで行けると、ブッダは請け合ってるとおもいます。

 

ターン・プッタタート「アーナーパーナサティ解説」にも、
 
(アーナーパーナサティは)初めから涅槃に到達するまで続いている一つの実践です。規範を換える必要はありません。他のカンマターナ(念処)に換える必用はありません。
 
とあります。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 (My Favorite Songs)
 ペット・ショップ・ボーイズ
「Always On My Mind」 
 
(過去記事編集再録)

元気なうちに気づけ「俺」は作り物だと。

 

他人は私が私に持つほどの関心を私に持たないので、私のことを全然知らなくても「あなたを知ってます」と悪気なく言い、なんの痛痒も感じない。
私は私に切実な関心を持たずにいられないので「自分のことを一番知らないのは自分だ」と感じる。それは心理的な事実だ。

 


自分自身のことを知らないままの一生は酔生夢死の人生だ。
そして、非常に多くの人々の口先ではなく行動が示す考えはこうだ。
「幸福に生きられさえすれば酔生夢死の一生でかまわない」


それは、初めから白旗を揚げた人生だ。


死ぬ直前に、本能から用済みのごみとして開放され、ようやく生き方を間違えていたとぼんやり気づくが、その時は手遅れだ。そこから「俺、俺のもの」は本能がでっち上げた幻想だと気づくには時間が足りず、直後に何もできないまま死んでしまう。


人生はデフォルトでそうなる設定になってる。


だから、自分で元気なうちに設定値を変えなければ、そのように死ぬしかない。

しかし、彼らは変える自由を行使しない。

その苦しみの人生を、自分で望み選び取って生きてる。

 

 

唯一絶対神信仰の人々は正面から見ると誇らしげに胸張って微笑むが、後ろ手で白旗を揚げてる。自我が神我にシフトしただけで、酔生夢死の一生という点では全く同じだからだ。
自分の手のしていることを自分に知らせないようにして「俺、俺のもの」の幻想を見てる。

彼らもただ幸福を感じて生きればそれだけで満足だと思ってるので、設定はデフォルトの範囲を出てない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(My Favorite Songs) 

Across The Universe (Glyn Johns Mix 1970)-1080p


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(過去記事増補編集再録)

はま寿司3回目。あらかた聴き終えた「断腸亭日乗」

米炊くのが面倒で、トーストとみそ汁で朝食。これもあり。

 

 

夕方

はま寿司「大切り旨ねた祭り」3回目。(この前2回目は16時頃入店。この時間帯は体験上最も客が少ない。セール品二種注文。「即」という速さでレーンから次々手元に届く。二皿とも見た目明らかにねたが乾いてる。この時間帯に来たおれがバカだった)今日は17時頃入店。すでに適度に客がいるので、この前みたいなねたは、もう済んでる。

 

 

 

 

 

 

さて朗読.mp3は、

永井荷風断腸亭日乗」あらかた聴き終えた。

今日は、印象深かった巻を改めて味わう。

 

朗読を楽しむ 永井荷風「抄録 断腸亭日乗」昭和十九年


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朗読を楽しむ 永井荷風「摘録 断腸亭日乗」昭和20年


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(My Favorite Songs)

Golden Oldies Video Mix 1[Non-Stop]


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「三度目の殺人」監督・脚本・編集:是枝裕和

 

 これは名作だって、始まって数分でわかる映画ってあるよね。
この「三度目の殺人」なんかまさにそれだよ。

この映画、監督のオリジナル脚本だからね。
是枝裕和て、芥川賞とか獲る気になればすぐ獲れるレベルの人だ。

 

 

 ウィキペディア「三度目の殺人」から【ストーリー】を引用させて頂きます。

同僚の摂津から、殺人事件の減刑を目的に助けを求められた重盛は、殺人の前科を持つ三隅の弁護を引き受ける。減刑を勝ち取るために、真実よりも安易な方策を取ろうとするが、事件を調べるうちに、なにか違和感を感じて自分のやり方に不安を覚える。

面会を続けるうちに三隅の供述も二転三転する。三隅が週刊誌に暴露した記事が掲載され、事件は、被害者の妻・美津江と交際していた三隅が彼女に頼まれた保険金目当の殺人となり、世間の耳目を集める。

そんなとき、被害者の娘・咲江が、実父から性的暴行を受けていたことを告白し、それを知っていた三隅が自分を救うために父親を殺したのだと告白した。その方向で弁護を進めようとしたとき、突然三隅が自分は殺してない!と主張する。三隅にそれを信じてくれるのかと執拗に迫られた重盛は混乱する。

 映画『三度目の殺人』予告編


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 この映画を観て、聖書の「裁くなかれ」はやはり至言だと思った。
 
俺・俺のもの病に何万年も長患いしてる人間には、決して守れない無理な要求だが。 

 
 俺・俺のもの病の人間の集まりである社会は、いじめや戦争で殺し合うだけでは足りず、司法の場でも、それぞれの俺・俺のものを守るために正義公正秩序の美しい名目で殺し合いを行ってる。

「三度目」の殺人は、
人間社会がシステマチックにやってる。

 

『三度目の殺人』Q&A|The Third Murder - Q&A

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(My Favorite Songs) 

Earth, Wind & Fire Performs a Medley of "September," "Boogie Wonderland" & More | Voice Live Finale


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(過去記事再録)

洋画ヒューマン・ハンターとダウンサイズ

 洋画2本
を続けて観た。
 
ウィキペディア「ヒューマン・ハンター」【ストーリー】を引用させて頂きます。
経済破綻と気候変動により社会が崩壊した近未来。政府は国民の管理を「人民省」という機関に委ねていた。人民省のエージェントであるノア・クロスは、法律で定められた基準に生産力が達していない国民を「ニュー・エデン」という収容地区に強制送還することを職務としていた。新たにレイチェルとルーカスの親子をニュー・エデンへ送還する命令を受けたクロスだったが、彼はニュー・エデンの恐ろしい正体を知り、これを拒否。そしてレイチェルとルーカスを連れて、思い出の地であるカナダを目指すのだった。だが、政府が秘密を知ったクロスを放っておくはずはなく、三人は人民省により命を狙われてしまうのだった。
 

 エゴの幻想を克服できなければ、近い将来「ヒューマン・ハンター」的悪夢が現実になる。


映画の最後は希望があるかのようだが、エゴの幻想がそのまま残る限り、同じ悪夢が1日目に巻き戻されただけだ。

 

ウィキペディアダウンサイズ」【概要】を引用させて頂きます。
サイドウェイ』のアレクサンダー・ペインと『オデッセイ』のマット・デイモンがタッグを組み、人口が増えすぎた地球での社会問題を解決すべく、人体を13cmに改造することにした夫婦を描いた異色のSF映画である。

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 共産主義の壮大な実験が無残極まる失敗に終わった歴史的事実は誰でも知っている。エゴ幻想は、政治やテクノロジーで克服できない。

 


 科学がさらに発達しても人間のダウンサイズは極めて困難と思うが、仮に技術的に可能になる日がついに来ても、「俺、俺のもの」幻想が克服されないなら、今日の欲にまみれた人間を救うことは端的に不可能だと思う。


 人類絶滅から生き残るために博士達のグループが地下に造った「ノアの箱舟」に一緒に乗ろうと誘う主人公に、鉄の現実主義者ドウシャンの返答がリアルだ。
「彼らは素晴らしい人たちだが、ただのカルト集団だよ。…彼らは…あの下に行ったら狂って殺し合うだろ。我々より先に彼らが絶滅するよ」
 彼の言葉は的を射ている。「俺、俺のもの」幻想を共有していれば、どうあがいても結果は大して変わらないからだ。

 
 
 
 
 
(My Favorite Songs)   
 
(過去記事編集再録)