哲学日記

存在の意味について、日々思いついたことを書き綴ったものです。 このテーマに興味のある方だけ見てください。 (とはいえ、途中から懐かしいロック、日々雑感等の増量剤をまぜてふやけた味になってます)

2014-01-01から1年間の記事一覧

維摩経

維摩経は、文学的天才が書いた小説のようなものだとおもう。 読んでおもしろいが、人を救う力はあまりない気がする。 「低劣な衆生を次第に成熟させていくために、如来は、この仏国土にこんなに多くの欠陥や不完全さがあるように見せるのである」 (中央公論…

デフォ値を変えろ

他人は私が私に持つほどの関心を私に持たないので、私のことを全然知らなくても「あなたを知ってます」と悪気なく言い、なんの痛痒も感じない。 私は私に切実な関心を持たずにいられないので「自分のことを一番知らないのは自分だ」と感じる。それは心理的な…

テルスター

ザ・トルナドース 「テルスター」 今ならありえない半分雑音みたいなこもった録音だけど、これが当時宇宙に抱く憧れのイメージと共振したのか、不思議に良い(ただ懐かしさでそう感じるのかな)。英米共にヒットチャート1位になった。おれはトルネドーズっ…

暇で…DVD12本観る

暇すぎて朝からDVD12本観たが、いくらか良かったのはこの2本だけ。 ストーリー、演技、台詞、全部がステレオタイプで最初から最後まで4倍速で見て十分内容がわかるのもあった。 DVDを観る 「婚前特急」中佳作 ツンデレ女が自分マニアの男を見つけて結…

「結局」なんか知るか

ある会話。 「そういうことは、結局あなたのためにならない」 「“結局”がどうだろうと、ぼくの知ったことじゃない。 ぼくは“結局”なんか、これっぽっちも気にしたくないね。 大事なのは、今の瞬間のぼくの気分、ぼくの希望、ぼくの欲求だけだ。 それが“結局”…

ショーペンハウアーの幸福論

われわれ人間の最大の楽しみは、人からたたえられるということだ。 けれどもたたえる人は、あらゆる条件が揃っていても、なるべくたたえたくないのが本音だから、 自分で自分を心からたたえる境地に何とでもして辿りついた人が一番幸福なのだ。 ただ他人に横…

厚かましい人たちに対しては、自己を守りぬけ

愚直で厚かましい人たちに対しては、三つの自己防禦の方法がある。まず粗野であるが、これは自分の品位を落とす。次は冷淡であるが、これは人間的でなく、良心にやましさを残す。それからユーモア。この最後の方法だけが、真の精神的優越を示すものだ。 (ヒ…

河わたる前に筏を捨てる人たち

向こう岸に渡り終えたら棄てるべき筏(いかだ)も、いまだ渡れないでこちら岸にいる者にとっては、この上なく大切にされるべき事情がある。 (釈尊は)父の王にお話になって、「王。今坐禅を行って、ただ念仏をするのが当然です。どうして、心の念いを離れるこ…

日本人が繰り返し嵌るドツボ

以前、 「沈みゆくタイタニック号で椅子を几帳面に片付けている従業員」 という比喩を聞いて、正確と精密の違いを教えているのだとおもった。 この従業員は、無意味な精密さはあるが正確さがない。 日本社会では、この従業員のような行動をして互いに褒めあ…

まず自分が幸せにならないと、誰一人幸せになれません。

浄土の慈悲といふは、念仏して、いそぎ仏になりて、大慈大悲心をもつて、おもふがごとく衆生を利益するをいふべきなり。今生に、いかにいとほし不便とおもふとも、存知のごとくたすけがたければ、この慈悲始終なし。 (歎異抄 第四条より) ここで親鸞聖人は…

「100分 de 名著」の伊集院光がすごい

たまたまテレビつけたら「100分 de 名著」をやっていた。 とりあげてた名著は「旧約聖書」(全4話連続アンコール)。 MC伊集院光のコメントが神がかりに冴えわたっている。 一言一言が問題のポイントを正確に射抜いていく。 それに惹かれて全4話最後ま…

ブッダとキリストの間なら、コミュニケーションがとれる

他人とコミュニケーションをとるのはほぼ不可能だとおもう。 「ブッダとキリストの間なら、コミュニケーションがとれる」このレベルのことを、簡単にできるかのように装えば、毎々苦い後味が残るのは当然だ。 たとえ共同幻想に首まで浸かろうと、気分良く夢…

自己をわすれる前に、ちゃんと自己確立しろ

悟りを目指す準備段階として「自己の確立」が必要だ。 「自己の確立」は、本来無い自己を立てるのだから、矛盾ではないかとか、最終的に消える(乃至(ないし)最初から無い)「自己」をわざわざ起こすのは迷うための苦労でないのかとか言う人がいる。 そうい…

ボニーM 「怪僧ラスプーチン」

ボニーM。 「怪僧ラスプーチン」 関係ないけど、プーチン大統領の「プーチン」はラスプーチンのプーチン(今日はじめて知ったが、わりと有名な話らしい)。 ファンキーな「怪僧道鏡」って曲を日本のミュージシャン、作ってくれないかな。 http://youtube.co…

WOOD JOB! 〜神去なあなあ日常〜

邦画『WOOD JOB! 〜神去なあなあ日常〜』(ウッジョブ かむさりなあなあにちじょう)を観た。 映画『WOOD JOB!(ウッジョブ)~神去なあなあ日常~』予告編 爽やかな映画だ。 主役染谷 将太が好演してる。伊藤英明、長澤 まさみ、優香も役にぴったりはまって、…

熱く語ってみる。

さあいよいよ死ぬというその時に 「あれだけはぜひやりたいとおもっていたのに、しないままおれは死ぬ。なんて間抜けだ!」 と後悔に悶える愚かな人間になりたくない。 死は絶対に誰も避けられないが、後悔は自分次第で絶対に避けられる。 おれはヴィパッサ…

リーガルハイ・スペシャル2014

1年ぶりに『リーガルハイ』の新作が観れる。 (11月22日土曜夜9時)『リーガルハイ・スペシャル』。 とりあえず一夜限り。視聴率稼いで新シリーズにスムーズにつながるといいな。 ドラマ「リーガルハイ・スペシャル」完成披露試写会行われる(14/11/13) にほ…

グリーンフィンガーズ

グリーンフィンガーズは実話に基づいたイギリス映画。 更正刑務所の囚人が、所長の指示で嫌々ながら始めたガーデニングを次第に好きになり、(以下ネタバレゴメンです)ついにはイギリスで最も権威ある園芸コンテストに出場し、作品を認めた女王陛下に招待さ…

坂口安吾「堕落論」

坂口安吾「堕落論」「続堕落論」はおれにとってバイブルで、忘れられない本だ。 「堕落論」から少しばかり引用する。 「歴史という生き物の巨大さと同様に人間自体も驚くほど巨大だ。生きるという事は実に唯一の不思議である。六十七十の将軍達が切腹もせず…

リアルリアルランド

「シンデレラコンプレックスやピーターパンコンプレック(ネバーネバーランド)の呪縛から脱出して現実の世界(リアルリアルランド)に生きなければならない、たまに戻って英気を養うのは善いが節度を忘れずに」という学者の主張が真理だと思われている。 本…

グロテスクな生き方

人類がみずからの長い歴史の中で、現象を現実的に観察し論理的に思考し理性的に対応するのが正しいと知ったのは、ほんのついさっきからのことで、それまではずっと何万年も、それとは正反対の怪奇な生き方をしてきた。 何万年もかけて骨にまで染み付いた感情…

人間とは

「親鸞の解釈の仕方によりますと人間は具体的に生きているとか死んでいるとかいうところ、つまりその人がその人であるというところでは人間は本質的な存在ではない、というのです。これを現在のいい方でいえば、人間はいつも現に存在するところのものではな…

友は一番大事

『友』について。 あるとき、十大弟子のひとりの阿難(アーナンダ、仏法第3祖)が釈尊に 「善き友をもつことは、仏道を半分成就したに等しいと思いますが、いかがでしょうか」 と、かなり大胆な質問をした。 しかし、釈尊の答えは、さらに大胆で驚くべきもの…

マウンテン

マウンテン。 「ミシシッピ・クィーン 」 これぞロックのボーカル! 当時、すごい激しいロックだとおもって興奮したが、今あらためて聴くと、むしろエレガントな美しい曲だと感じる。 mountain - mississippi queen (過去記事再録) にほんブログ村 哲学・…

不干斎ハビアン

昔この国に、不干斎ハビアンという奇妙な日本人がいた。 禅僧だったがキリスト教に改宗し『妙貞問答』で仏教・儒教等を烈しく批判し、やがて棄教するや、幕府のキリシタン迫害に協力し『破提宇子』で烈しくキリシタン批判して死んだ。 この人一人が変人なだ…

小欲知足と似て非なるものに注意!

数年前から事情があって「コメント不可」にしてるので、元から少なかったコメントがほぼ0になって今に至ってます。 ジェシー・J 「プライス・タグ」Price Tag ft BoB 世間の知恵は Don't forget your price tag. と常に教えている。「身の程をわきまえろ」…

不安病 エネルギーの膨大な浪費

以前「朝イチ」で「不安病」を特集してるのを見た。 不安で過呼吸とか激しい動悸とかが起きる。それがさらに不安を大きくするという悪循環。全般性不安障害とかパニック障害とか。 なに一人相撲してるんだ。 有意義に使える自分のエネルギーの膨大な浪費だ。…

ピノ死んじゃった(罪なき一生でした)

130113の日記。 2日前午前2時頃、様子を見に行くとピノが死んでいた。 ピノの一生は、ただ純で無邪気で、なんの罪もない一生だった。 本能の欲を迷いなく発揮したが、ピノには初めから迷うという選択肢はなかった。選択可能性のないところに罪はない。 17年…

聖徳太子の選択本願

 過激な選択思想は法然上人のアイデアだとおもっていたが、聖徳太子という先駆者がいた。 仏教から大胆に和合の教えだけ選択している。 もちろん仏法の第一義が、人の和であるはずはない。 しかし、まさにその確信犯的なわざとのズラシに、この選択というア…

わかってもらえないだろうけど一切皆苦 苦聖諦

一切皆苦、人生は苦であるという事実は、人々にとってもっとも聞きたくない、知りたくもない究極的に暗い嫌なメッセージだ。 (その証拠に昔も今も、ほとんどの人がこの事実をうっかり直視してダメージをうけないようにけっこう注意して生きている) では釈…