哲学日記

存在の意味について、日々思いついたことを書き綴ったものです。 このテーマに興味のある方だけ見てください。 (とはいえ、途中から懐かしいロック、日々雑感等の増量剤をまぜてふやけた味になってます)

熱く語ってみる。

 さあいよいよ死ぬというその時に
「あれだけはぜひやりたいとおもっていたのに、しないままおれは死ぬ。なんて間抜けだ!」
と後悔に悶える愚かな人間になりたくない。
死は絶対に誰も避けられないが、後悔は自分次第で絶対に避けられる。

おれはヴィパッサナー実践をもうこれ以上できないと納得するまでしなかったという後悔を避けたいとおもっている。

それと、自分がもうちょっと他人と積極的に関わらないと死ぬときに後悔するんじゃないかと恐れている。

おれは、自分のしたいことが成就できなくても後悔しない。「是非これだけはやっておきたい」と決意したことを、もうこれ以上できないと納得するまでしなかったら後悔する。これは後悔しないではいられない。
「決意した直後に死んだらどうするんだ」と訊かれれば、おれの愚図な性格からして、散々迷って追い詰められたあげくの決意だから、「決意した瞬間に死がやってきたら」ぐずぐず先延ばしにしたためになにもできなかった自分を当然責めずにはいられないだろう。仏教では一念三千というくらいの心だから、たとえ瞬間の間でも、後悔する暇もなく都合よく死ぬことは、かなわぬ夢だとおもう。
誰にとっても自分の心をコントロールするのはこの世でもっとも困難な大事業とおれはおもっている。昔、宮本武蔵は「我事において後悔せず」と宣言したそうだが、「絶対後悔しない」とどんなに強く決意したって、それは無駄な抵抗だとおもう。「反省はするけど、後悔はしない」という人の気持ちもわかるが、そうなるためにおれにはヴィパッサナーが不可欠だと感じている。
スマナサーラ長老の説法に「仏法においては後悔は罪である」とある。それはわかるが、おれは「じゃあ止めます」とはいかない、精一杯やったという納得で後悔を相殺するしかないタイプだ。

いよいよ死ぬというその瞬間に「わが人生に悔いなし!」とおもえるために、自分がやるべきだと信じること(おれの場合、ヴィパッサナー)だけは、精一杯納得いくまでやろう。そうすれば事が成就できてもできなくても後悔とは無縁でいられる。

(過去記事統合編集再録)