以前、
「沈みゆくタイタニック号で椅子を几帳面に片付けている従業員」
という比喩を聞いて、正確と精密の違いを教えているのだとおもった。
この従業員は、無意味な精密さはあるが正確さがない。
日本社会では、この従業員のような行動をして互いに褒めあっている場合がしばしばある。
「正確さ」と「精密さ」の区別は、人生において非常に重要だとおもう。
みんなが狭い範囲で適応していくと(周りの人間と違わないように神経をつかっていると)、無意味な精密さだけが研ぎ澄まされていく不正確な社会になる。
その結果、きわめて滑稽なことがまじめくさって行われているのに誰も変だとおもわない。
(過去記事再録)
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