130113の日記。
2日前午前2時頃、様子を見に行くとピノが死んでいた。 ピノの一生は、ただ純で無邪気で、なんの罪もない一生だった。 本能の欲を迷いなく発揮したが、ピノには初めから迷うという選択肢はなかった。選択可能性のないところに罪はない。 17年一緒に生きたが、死ぬ瞬間は看取ってあげられなかった。残念だ。 合掌。 目の前にピノのやせ細った変り果てた身体が横たわっていた。おれはじっと見ていた。 はじけるように元気いっぱいだった頃のピノを思い出して寂しくて堪らなくなった。今は思い出さないようにしないと辛い。 ピノはあんなに大好きだった散歩に行けなくなり、部屋でも歩けなくなり、寝たきりになり、日を追ってどんどん辛さが増していったのに、最期まで痛がったり苦しがったりは全くせず、世話するおれに負担をかけなかった。 最後の1週間は不思議なほど、食べ物も水も一切欲しがらなかった。うんこもだんだん量が減り、臭いもなくなっていった。 とても自然な老衰死だった。まるで悟った者の臨終に立ちあったようだった。 ピノ、あっぱれな大往生だったね。 おれもあやかりたいよ。
(過去記事編集再録)