哲学日記

存在の意味について、日々思いついたことを書き綴ったものです。 このテーマに興味のある方だけ見てください。 (とはいえ、途中から懐かしいロック、日々雑感等の増量剤をまぜてふやけた味になってます)

他力浄土系 キリスト教

老婆心 昔の心のままで救われることはない

(親鸞聖人 末燈鈔 石田瑞麿訳)から引用。 ひとのためによくないことをし、また口にもするなら、この世を厭(いと)うしるしはありません。 (末燈鈔16) …わざとしてならないことなどをもし、思ってならないことなどをも思ったりするのは、よくよくこの世を…

悲惨極まる死を遂げた夫婦の件

(イエス・キリストを)信じた人々の群れは心も思いも一つにし、一人として持ち物を自分のものだと言う者はなく、すべてを共有していた。 … ところが、アナニアという男は、妻のサフィラと相談して土地を売り、妻も承知のうえで、代金をごまかし、その一部を…

訳し方で、同じ文の印象がずいぶん変わる

今もたまに聖書を見る。 思うべきことをこえて思いあがらぬように。 神が分かたれた信仰の量に従って節度ある思いをするように。 (ローマ書12・3より 世界の名著「聖書」前田護郎訳) ※前田護郎訳聖書を、便利な脚注付きの電子ブック版で読むことができます…

四人目の博士アルタバルの話

「四人目の博士」アルタバルさんの話。 四人目の博士 見捨てられ路傍で死にゆく人々を、心をこめて愛をこめて世話したマザーテレサの精神がこれだったとおもう。 にほんブログ村 哲学・思想ブログ 仏教へ(文字をクリック)

聖フランシスコの平和の祈り

フランシスコの平和の祈り 主よ、わたしをあなたの平和の道具としてください。 憎しみのある所に、愛を置かせてください。 侮辱のある所に、許しを置かせてください。 分裂のある所に、和合を置かせてください。 誤りのある所に、真実を置かせてください。 …

悪い結果になる善行が四つある

親鸞聖人『教行信証』化身土巻に「涅槃経」の気になる教えが引用されている。 四つの善事あり、悪果を獲得せん。 悪い結果になる善行が四つある、というのである。 こういう善を実行してはつまらないわけだ。 何等をか四とする。 一つには勝他のためのゆえに…

筏のたとえ

ブッダの教えに筏(いかだ)のたとえがある。 人格神を奉ずるユダヤ教、キリスト教、イスラム教等の最大の弱点は、筏を捨てられないことだ。 迷いの川を渡り終えて陸路を行くときになっても、重い筏を後生大事に抱きしめて、不自由な足取りで歩いている。 重い…

自虐すぎません?

以下のごとく自ら反省せよというのだが…いささか自虐的に過ぎるのではと、ちらっとおもってしまいます。 外に賢善の相を現してはならぬ。内に虚仮を懐いている身である。貪瞋(とんじん)、邪偽(じゃぎ)、奸詐(かんさ)の端(いとぐち)さまざまで、その悪性の止…

聖書の言葉#3

今日も聖書の言葉を少しだけ 心を尽くして知恵に近づき、 力を尽くして知恵の道を歩み続けよ。 足跡を追って、知恵を探せ。 そうすれば、知恵が見つかるだろう。 しっかりつかんだら、それを手放すな。 ついには、知恵に憩いを見いだし、 知恵は、お前にとっ…

聖書の言葉#2

マルティン・ルターが嫌った「ヤコブの手紙」は、一時異端視され聖書から削除されたが、おれは好きです。(後に、正典に戻される) 自分を欺いて、聞くだけで終わる者になってはいけません。 (ヤコブの手紙1・22より 新共同訳) わたしの兄弟たち、自分は信…

聖書の言葉#1

「神は人間をまっすぐに造られたが 人間は複雑な考え方をしたがる」 (コヘレトの言葉7,29新共同訳) 「むなしい者にはむなしいものが与えられ、 豊かな人々には豊かなものが与えられる」 (エラズ記7,25) 「わたしたちは、何も持たずに世に生まれ、 世を去…

転法輪は発想の逆回転だ

一(ひとつ)。現世をすぐべきようは、念仏の申されんようにすぐべし。 念仏のさまたげになりぬべくば、なになりともよろづをいといすてて、これをとどむべし。 いはく、ひじりで申されずば、妻を設けて申すべし。 妻を設けて申されずば、ひじりにて申すべし。…

河わたる前に筏を捨てる人たち

向こう岸に渡り終えたら棄てるべき筏(いかだ)も、いまだ渡れないでこちら岸にいる者にとっては、この上なく大切にされるべき事情がある。 (釈尊は)父の王にお話になって、「王。今坐禅を行って、ただ念仏をするのが当然です。どうして、心の念いを離れるこ…

まず自分が幸せにならないと、誰一人幸せになれません。

浄土の慈悲といふは、念仏して、いそぎ仏になりて、大慈大悲心をもつて、おもふがごとく衆生を利益するをいふべきなり。今生に、いかにいとほし不便とおもふとも、存知のごとくたすけがたければ、この慈悲始終なし。 (歎異抄 第四条より) ここで親鸞聖人は…

「100分 de 名著」の伊集院光がすごい

たまたまテレビつけたら「100分 de 名著」をやっていた。 とりあげてた名著は「旧約聖書」(全4話連続アンコール)。 MC伊集院光のコメントが神がかりに冴えわたっている。 一言一言が問題のポイントを正確に射抜いていく。 それに惹かれて全4話最後ま…

聖徳太子の選択本願

 過激な選択思想は法然上人のアイデアだとおもっていたが、聖徳太子という先駆者がいた。 仏教から大胆に和合の教えだけ選択している。 もちろん仏法の第一義が、人の和であるはずはない。 しかし、まさにその確信犯的なわざとのズラシに、この選択というア…

ブッダの慈悲は適切で至高

過去記事に 「仏伝によると「わたしが悟った甚深微妙難見の法を世間は到底理解しがたい。法を説いても、わたしがいたずらに疲労困憊するだけだ」とおもう釈尊に、初転法輪を勧請した梵天が「世間には、法を聞かなければ退堕してしまうが、聞けば悟る可能性の…

宇宙は君のことなんか知らんからね

「宇宙は不滅の大生命で、私はそこから絶え間なく出たり入ったりしている無数の小生命のひとつである。死とは大生命に帰っていくことであり、また戻ってこれるのだから、恐れることはない」 非常に多くの人たちが、これを釈尊の悟りだとおもっている。 あほ…

許せない話「バガヴァッド・ギーター」

もう30年くらい昔になるが、当時の自分の考えをまとめたものの中に、バガヴァッド・ギーターに関連して、こう書いてある。 自然的人間は、自身その一部分である自然の生きんとする衝動を肯定し身をゆだねる。子供から大人に成長しても、昔は無自覚でしていた…

神の大我を僭称して自分の我を通す者

仏教にあってキリスト教にないものとキリスト教にあって仏教にないものの中で、次のように書いた。 最善の無我には及び難いから、神の前に小我を殺し神の大我を生きるという「次善策」を採る。この覚束無い便法に兇悪な副作用のあることは後の歴史に証明され…

「神」…人類史上最大の謎を解く

現代のように理性が尊ばれ、科学が発達し、合理的思考が興隆を極める時代になっても、なぜ大多数の人々は依然として「神」の奴隷なのか?この人類史上最大の謎を解く。 最近は、ネットからダウンロードした聖書の朗読をMP3プレーヤーでよく聴いている。 新約…

YouTubeで聖書を聴く

視力が落ちて細かい字の読書が辛くなった。 図書館の大活字本も読みたいものが少ない。 替わりにYouTubeの朗読をよく聴いている。 読むより楽チンだ。 仏教物はまだいいものが少ないが、キリスト教物はわりと充実している。 おれは4大宗教に通底する「宗」…

ヒア アフター

Blu-rayを観る 「ヒア アフター」下佳作 こういう死後世界の物語を見ると暗澹たる気持ちにさせられる。80歳超えたクリントイーストウッド監督は「死後の世界…この作品を撮ってる間は信じてるつもりだが…実際のところは正直よく分からないな」と言っている…

なぜ確実な変化が訪れないのか

葬儀に参列して、故人が安らかに天国に行けますようにと祈るとき、死ぬことは自分に関係ない他人事だと思っています。 けれども、「自分もこのように死ぬのだ」と念ずるようにすると、確実な変化が訪れます。 (アルボムッレ・スマナサーラ著「ブッダの教え…

補足

良い夢を見ているのは悪い夢を見ているよりはましだといえる。 しかし、人生で一番の大事は良い夢を見ることではなく、 夢から覚めることだ。 この世界で生きることは 悪い夢を見て うなされているようなものだ。 キリスト教は 信じる者に 心地良い夢を見さ…

メモ

自分が好きなこと、楽しいことをやっている最中に「今今今」とやると能率的効果的だ。(呪文にならないよう、実感を失わないよう命がけの決意と細心の注意をもって) 2010/04/19 大乗仏教は「人を救うために輪廻転生する。これが正しい人の道」と主張する。 …

「念仏のための人生」原文

直前の記事で 「人はただ念仏しやすいように生きるべきだ」と法然上人は明言している。 と書きました。 おれがこの教えを初めて知ったのは 現世をすぐべきようは、念仏の申されんようにすぐべし。 念仏のさまたげになりぬべくば、なになりともよろずをいとい…

「サティのために生きる」というスタンス

「人はただ念仏しやすいように生きるべきだ」と法然上人は明言している。 普通は「人生のための念仏」と思いこんでいるが、それは間違いで「念仏のための人生」でなければならないとの教えだ。 この人生に対する非常識なスタンスが、極めて重要だとおもう。 …

法然と明恵

今、NHK教育「法然を語る(9)法然と明恵」を観ている。 たいへん興味深い。 「法然、お前は畜生同然だ」 「近代の法滅の張本人はお前だ」 と明恵は口を極めて罵倒する。 その法然は明恵に劣らぬ持戒の聖僧だった。法然においてはそれが自然(じねん)だった。…

少しも心得たると思うことはあるまじきことなり

4月24日の記事 「安心できるわけない」という安心 の内容と同じことを、蓮如上人は次のように示しているとおもいます。 心得たと思うは、心得ぬなり。心得ぬと思うは、心得えたるなり。弥陀の御たすけあるべきことのとうとさよと思うが、心得たるなり。少…