「
ヒア アフター」下佳作
こういう死後世界の物語を見ると暗澹たる気持ちにさせられる。80歳超えたクリント
イーストウッド監督は「死後の世界…この作品を撮ってる間は信じてるつもりだが…実際のところは正直よく分からないな」と言っている。気楽すぎる。作品としては上手くできてるから、なおさら問題だ。
肉体が死んだ後も生き続ける魂…「不滅の自我」があると主張しているわけだが、そんなものはない。
「死者の生存」は、昔から
ストーリーテラーの便利アイテムの一つとして常に重宝されているが、その社会に及ぼすとてつもない害毒に関心がはらわれることはほとんどない。