哲学日記

存在の意味について、日々思いついたことを書き綴ったものです。 このテーマに興味のある方だけ見てください。 (とはいえ、途中から懐かしいロック、日々雑感等の増量剤をまぜてふやけた味になってます)

#小説

満島ひかり主演『海辺の生と死』

ついていけないでしょうか たとえこの身がこわれても 取り乱したりいたしません 過去ブログで、二階堂ふみ主演『この国の空』を観て書いたのと同じことをおもった。 これは反戦映画にはなっていない。しかし面白かった。と。 その理由も同じだ。 たとえば今…

映画「ザ・タンク」【吹替版】 監禁アナロジー話

いまGYAO!で ザ・タンク 【吹替版】が2020年1月12日(日) まで無料配信中です。 GYAO!タイトル情報より。 火星探査訓練のため、南極に置かれたタンクでたった6人きりで過ごすことになった宇宙飛行士たち。心身ともに強いはずの6人だったが、471日間の任務を遂…

昔の小説「五重塔」

じつは、「五重塔ごじゅうのとう」(作:幸田露伴)という古い小説が大好きです。 露伴は骨太で饒舌という、現代小説家にはない面白さがある。露伴の娘の文、その娘の玉、そのまた娘の奈緒と文学者が続き、「だんだん小粒になっていく」と批評されると、奈緒…

幸田露伴のスケールの大きさ

じつは、「五重塔(ごじゅうのとう)」(作:幸田露伴)という古い小説が大好きです。 露伴は骨太で饒舌という、現代小説家にはない面白さがある。 露伴の娘の文、その娘の玉、そのまた娘の奈緒と文学者が続き、「だんだん小粒になっていく」と批評されると、…

水上勉原作「飢餓海峡」

水上勉原作「飢餓海峡」 内田吐夢監督の東映映画を先に観た。それがあまりにも良かったので、その感動の余勢で小説にも手を出したって感じだ。おれは敗戦直後の荒廃混乱貧困を、(ほとんど類推に過ぎないにしても)辛うじて実感できる最後の世代なので、小説…

田中小実昌『アメン父』

「あなたはパウロに現れたりしたのに、どうして、私に現れないのか」 と父がけんかするみたいに言っている(祈っている)のを、母はなんどか聞いたそうだ。 (田中小実昌『アメン父』) 気持ちは痛いほど分かる。 本気で信仰に志したら、誰でもこの不満を抱…

飢餓海峡

DVDを観る 「飢餓海峡」秀作 たぶん中学生の時だったとおもう。家の隣の東映で観た映画だ。ラストで三國連太郎扮する主人公が突然フェリーから飛びおり自殺する。その後の海と波の映像がいまだに鮮明なイメージとして残っていた。しかしストーリーや意味…

田中小実昌

今日も思いつかないので、読書の感想でも。 「あなたはパウロに現れたりしたのに、どうして、私に現れないのか」 と父がけんかするみたいに言っている(祈っている)のを、母はなんどか聞いたそうだ。 (田中小実昌『アメン父』) 気持ちは痛いほど分かる。 …