哲学日記

存在の意味について、日々思いついたことを書き綴ったものです。 このテーマに興味のある方だけ見てください。 (とはいえ、途中から懐かしいロック、日々雑感等の増量剤をまぜてふやけた味になってます)

映画「ザ・タンク」【吹替版】 監禁アナロジー話

 

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ザ・タンク 【吹替版】が2020年1月12日(日) まで無料配信中です。

 

GYAO!タイトル情報より。

火星探査訓練のため、南極に置かれたタンクでたった6人きりで過ごすことになった宇宙飛行士たち。心身ともに強いはずの6人だったが、471日間の任務を遂行するうちに。閉ざされたタンクは悪夢の空間となった!
2012年、航空宇宙局(NASA)は、高度に訓練された6人の宇宙飛行士(地質学者:ジュリア・マイヤーズ、社会学&人類学者:トム・ジェイソン、元空軍パイロット:ウィル・サックス、臨床医:ルーク・ミレンズ、医学博士:ネリー・ルーガン、元海兵隊員:デーン・ハンカード)を、南極の密閉された“ICE-SAT5”というタンク施設に入れ、アメリカ史上、最も過酷な宇宙ミッションに向かわせるための模擬訓練を行う。訓練期間は471日間。6人きりで任務遂行のためのテストを続けていくうち、彼らは現実と訓練の境界線が見えなくなってくる。そしてタンクは悪夢の空間となり、恐怖は極限の寒さよりも命取りとなる結果を生むのだった……!
 

 

 

 
 
 中学生の頃、大江健三郎の初期短編集に魅かれ、貪るように次々読んだ。
それらの短編は全てひとつの共通した味わいを持っていた。
おれはその味に魅了されていたのだが、それが何かはわからなかった。
 
そのあとで大江自身が見せた種明かし
 
「…監禁されている状態、 閉ざされた壁の中に生きる状態を考えることが、一貫した僕の主題でした」
 
を読んで、初めて、自分が「監禁」アナロジーに非常に強い関心を持っていることに気づかされた。
 
その関心は今も続いている。
 
たとえば、これまで観た映画で思い出すままに記せば
 
「エンジェル ウォーズ」「オールドボーイ「しんぼる」「マトリックス」「SAW」「海底47m」「メイズ・ランナー「ヴィレッジ」「ゲーマー」「トゥモロー・ワールド」「10 クローバーフィールド・レーン」「出口のない海」「陸軍中野学校」「にっぽん昆虫記」「死にゆく妻との旅路」「ライフ・イズ・デッド」「飢餓海峡」「金子みすゞ物語」……そして今観終わった「ザ・タンク」も、おれは全て監禁アナロジーとして観てしまう。
 

人間が監禁されている部屋は2重3重~X重構造になっている。
監禁部屋からやっと脱出しても、それは一つ外側の監禁部屋に入ったに過ぎないのだ。
そのもっとも外側で、
 
 
 人間は
「生きんとする盲目の意志」世界
に閉じ込められている。
 
貪瞋痴のバグに翻弄される
いかれたシステム内
から出られず悶え苦しんでいる。
                         (ブッダはここから脱出した
 
 
だから人間は「監禁」アナロジー話が他人事とおもえず強く魅かれるのだとおもう。
 
 
 
 
 
 
 
 今年最後の記事です。

よいお年を!!