哲学日記

存在の意味について、日々思いついたことを書き綴ったものです。 このテーマに興味のある方だけ見てください。 (とはいえ、途中から懐かしいロック、日々雑感等の増量剤をまぜてふやけた味になってます)

人間には鮭にできない何かができるはずなんですよ

 2021-10-18記事
同調圧力にサクっと適応、楽々応答する平均人
の続きです。
 
 人間は自分の生きたいように生きようと望む。
仮にその望みがすべてかなったとしても、
それは自由ではない。望みも制御されているからだ。

ただ人間も他の動物同様、

基本そのように作られている

というだけのことだ。

細胞が、刺激に反射して、伸びたり縮んだりしているだけだ。

どうしてそんなものが自由だろう。



の、

57:23 ワンパターンの人生で満足ですか?

で、

 

人間のデフォルトの生き方は、

鮭の生き方と何も変わるところがない。

 

という意味のことを道破しています。

 

 
 
 
 
 
 
 
 

『子孫存続について』

 生命の実際は(人間といえども)

DNAレベルのプログラムが、

そのつどの刺激に対して自動反応しているだけです。

 質問

一切皆苦の世界に、なぜ新たに(命を)生み出すのか?」

の答えは

「DNAプログラムの自動反応だから」

です。
 人間は、そのデフォルト反応を自分の意志でしていると信じたいので、「子孫存続」「尊い生命」などという屁理屈を後付したのだとおもいます。
 なぜなら、人間は生きるために意味と目的が必要だと感じるからです。
 子孫存続等の概念は

みんな背に腹は代えられぬ切なさのあまりから割り出した嘘であります。そうして嘘から出た真実であります。…
要するに生活上の利害から割り出した嘘だから、大晦日に女郎のこぼす涙と同じくらいな実は含んでおります。…
わが身が危うければどんな無理なことでもしなければなりません。
そんな無法があるものかと力んで居る人は死ぬばかりであります。
だから現今ぴんぴん生息している人間は皆不正直もの…

(引用は夏目漱石「文芸の哲学的基礎」より)

 

…この確信犯的不正直は、人類の知恵であって、

ひとくちに悪いとはなかなかいえません。

[追記]
 漱石の文章は、時間や空間という人間の持つ最根本観念について「晦日に女郎のこぼす涙と同じくらいな実は含んでおります」が「背に腹は代えられぬ切なさのあまりから割り出した嘘であります」と説いたもので、だからまして子孫存続等の概念などはいうまでもないという趣旨で引用させていただきました。
[追記終]

 

『人生の目的について』

 私の個人的考えに過ぎませんが、人生は意味も目的もないとおもっています。
 そうなると(途中ははしょる)、釈尊の教えにしたがって修行する以外にとるべき道はいっさい残されていないと、やがて気づきます。

 

 

それは、

上記法話で、スマナサーラ長老が

明快に説いているとおりです。

 

人間には何か鮭にできないことができるはずなんですね。

それをやってほしいということなんですね。

それはなんですね

愛の心を作ることやら

怒りをなくすこと

欲を消すこと

心の汚れを断つこと

 

いわゆる解脱を

できれば体験することなんですよ。

(引用終)

 

 だから、この道を進むことが人生の唯一の目的だと言えば言えるとおもいます。
(しかし、この道を進むことは、有意義だが容易ではないので、別の大いなる悩みと疑念に直面します。人生甘くない)



 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(My Favorite Songs)

いわずと知れた「静かなるビートル」ジョージハリスンの名曲です。

精根尽き果てかけた深みから静かによみがえってくる感じが良いね。

Here Comes The Sun (2019 Mix) - YouTube

 

 

(過去記事統合増補編集再録)