これは名作だって、始まって数分でわかる映画ってあるよね。
この「三度目の殺人」なんかまさにそれだよ。
この映画、監督のオリジナル脚本だからね。
是枝裕和て、芥川賞とか獲る気になればすぐ獲れるレベルの人だ。
ウィキペディア「三度目の殺人」から【ストーリー】を引用させて頂きます。
同僚の摂津から、殺人事件の減刑を目的に助けを求められた重盛は、殺人の前科を持つ三隅の弁護を引き受ける。減刑を勝ち取るために、真実よりも安易な方策を取ろうとするが、事件を調べるうちに、なにか違和感を感じて自分のやり方に不安を覚える。
面会を続けるうちに三隅の供述も二転三転する。三隅が週刊誌に暴露した記事が掲載され、事件は、被害者の妻・美津江と交際していた三隅が彼女に頼まれた保険金目当の殺人となり、世間の耳目を集める。
そんなとき、被害者の娘・咲江が、実父から性的暴行を受けていたことを告白し、それを知っていた三隅が自分を救うために父親を殺したのだと告白した。その方向で弁護を進めようとしたとき、突然三隅が自分は殺してない!と主張する。三隅にそれを信じてくれるのかと執拗に迫られた重盛は混乱する。
映画『三度目の殺人』予告編
「三度目」の殺人は、人間社会がシステマチックにやってる。
『三度目の殺人』Q&A|The Third Murder - Q&A
一説には是枝裕和監督の最高傑作といわれてた
歩いても 歩いても
ウィキペディア【ストーリー】より引用させていただきます。
15年前に亡くなった兄の命日に、良多は家族を連れて実家に帰省する。 次男・良多は失業中で、子連れのゆかりと再婚していて、父親との確執が深い。ゆかりは夫と死別し良多と再婚したが、義母とうまく折り合えない。 父・恭平は引退した開業医で、子どもに跡取りを望んでいたが実現せず不満に思い、母・とし子は死んだ長男をいまだに思い、事故死の原因を作った若者を恨んでいる。 良多の姉夫婦は、実家での同居を望んでいるが、良多が帰りにくくなるという母の反対で実現せず、不満に思っている。それぞれの事情を抱え、思いを胸に秘めた家族が一堂に会し思い出話に花を咲かせる。 墓参りが済み、事故死の原因を作った若者が線香上げに来て一波乱があり、良太は、そろそろ若者を呼ぶのをやめようと提案するが、とし子にとって悲しみと憤りをぶつける相手と、その提案を断る。それから7年、両親は既に亡くなり、良多とゆかりの間には娘が生まれた。この年も家族で墓参りに訪れ、良多は娘に祖母の話を聞かせる。
(視聴1回目)
ハリウッド映画の、オープニングからフルパワーで走り出す刺激的アクション作品を見慣れてるおれには、このホームムービーみたいな平板な邦画は、わずかにある1シーンを除いて特に何も印象に残らなかった。
ある1シーンとは、樹木希林演じる主人公の老母が、部屋に迷い込んだ一羽のモンシロチョウを追いかけて「ジュンペイ(死んだ長男)が帰ってきた!」と大騒ぎするちょっとホラーめいた箇所だ。
樹木希林 – 家に入ってきた蝶を、亡くなった長男と重ねる母 | 歩いても 歩いても | Netflix Japan
これだって、感動したとかではまったくなくて、むしろ嫌な感じがして気持ちにひっかかっただけだ。
つまり全体としては、なにを見せられたかさっぱりわからず(なんだこのつまらん映画)という感想で観終わってしまった。
(視聴2回目)
意識の解像度を一段上げ、集中して初めから観なおすと、単調な物語の緻密な仕掛けにいろいろと気づく喜びが湧いてき、この映画の楽しみ方が分かりかけた。
これは、市井の人々のどこにでもある日常の細部にひたすらこだわることで、日本独自の美意識を具現化する素晴らしい職人的名品だと、評価が180度変わった。
とはいえ、やっぱり今時の性急な観客に対して地味に過ぎるだろ、これじゃウケんだろとちょっと心配にもなるわ。
国内外でいっぱい賞獲ってるから、いらぬ心配か。
(My Favorite Songs)
Earth, Wind & Fire Performs a Medley of "September," "Boogie Wonderland" & More | Voice Live Finale
(過去記事編集再録)