何万年もかけて染み付いた癖
「椿山課長の7日間」
人類がみずからの長い歴史の中で、現象を現実的に観察し論理的に思考し理性的に対応するようになったのはほんのついさっきからのことで、それまではずっと何万年も、それとは正反対の怪奇な生き方をしてきたのだ。長い間に染み付いた神秘癖から抜けられないのは無理ないことで、その古い病癖に身をゆだねると故郷に帰ったような安らぎを感じ、これこそ「自分」だといともたやすく錯覚する。今も大半の人たちはそういうグロテスクな生き方をしている。
コメディだからと、笑って見ていればいいのかもしれないが……。こういう「あなたは死んでも生きてますよ」という幻想が一般に歓迎されるのなら「なんとかは死んでも治らない」と思うしかない。
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