哲学日記

存在の意味について、日々思いついたことを書き綴ったものです。 このテーマに興味のある方だけ見てください。 (とはいえ、途中から懐かしいロック、日々雑感等の増量剤をまぜてふやけた味になってます)

架空対談24「女の決まり文句」

現実主義者
僕の辞書に「神」はないので、女は神の手というより、社会の有用な手におさまってしまってるように見える。


仏教者
男の側から見て不思議なのは、自分の身体が二つに分かれて赤子になるという、死生の理を悟るまたとない体験を与えられていながらですね…


キリスト者
そうだ、今こうしている間にも、世界中で絶え間なく新しい命が生まれつづけている本当の意味を悟る者が、いぜんとして出ないんですね。


仏教者
やがて死ぬ自分の寂しさを、人はなんとかしないではいられないわけですよ。
多くの女は、1人の男と心から深く通じ合うことで、社会的人間関係も含めた欠乏感を個人のうえで満たそうとしている。その希望と可能性に自分を賭けようとしている。
ところが、男にはそんなふうに個人的なものだけに解消することのできないなにかがある。


キリスト者
女の意識は保身に偏りすぎている。しかも、それはたんなる上っ面の保身意識であって、人として安心な生き方をめざしていない。なんというか、いちばん真剣になったときに現れる保身が、人としては幼稚な動物レベルのものだということだ。


キリスト者
人がこんなふうに切りなく生まれかわり死にかわりしているのは、いったいなんのためか、男が真剣に考えているとき、女は実にいいかげんな合いの手を入れてくる。


現実主義者
男の話に興味がないので考えないで済ましているときの女の決まり文句が二つある。
「すごい」と「むつかしい」(笑)


キリスト者
そう、それだよ。すごいわね、ヘエーすごいじゃない、むつかしいのね、だってむつかしいだもの、とかね。(笑)


現実主義者
だけど、人の精神がもし男女とも男性的だったら、おそらく人類はとっくに滅んでいたと思いませんか?


キリスト者
うーん。男たちが、かっての戦争の時のような犬猫レベルの保身さえ忘れてしまうほど狂っちゃった場合、女たちの最低限確保主義も意外に頼もしい面が出てくる。とにかく女は筋金入りの生活派だからね。しかし、現代社会で昔と同じ古い体質と狭い意識に安住しているのは怠慢だと思うなあ。


現実主義者
いや、生まれ付きをどうこう言っても、どうにもならないよ。女は最低限度確保主義で、男は最高限度志向主義なんだ。


仏教者
それで互いに助け合って、うまく収まっていくんだといえないこともないね。


キリスト者
じゃあ、やっぱり女は神の手なんだ(笑)


仏教者
ただし、最終的には、いつか女も男と同じ道を行くものと、僕は確信してますけどね。
だって、子供ができなくなる閉経以後、30年以上も生きる生物は人間くらいでしょう。このことから見ても、女も男同様、生きとし生けるもの全体の生きる意味を探求すべき実存なんですよ。


キリスト者
なるほど。






(続く)

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