哲学日記

存在の意味について、日々思いついたことを書き綴ったものです。 このテーマに興味のある方だけ見てください。 (とはいえ、途中から懐かしいロック、日々雑感等の増量剤をまぜてふやけた味になってます)

松本清張「点と線」

 

東映シアターオンライン 点と線[公式]概要欄より引用させていただきます。

【解説】
松本清張の大ベストセラー推理小説『点と線』出版の同年に製作。松本清張ファン、本格ミステリー映画ファンには必見の1作!
東京駅4分間のからくりを発端にして、情死事件と判断された完全殺人犯罪を、警視庁捜査二課の刑事が、南は九州、北は北海道と推理の糸を拡げ、遂に真犯人の末路に至るまでを描くサスペンスドラマ。

【ストーリー】
博多郊外の香椎潟海岸の岩の上で男女の2遺体が発見される。地元警察の見解は、合意の上の心中と断定される。遺体の身元は、××省××局課長補佐・佐山と赤坂の料理割烹の女中・お時と断定される。そして、お時の同僚であった八重子が事情聴取され、佐山とお時の出発の際の姿を、東京駅で見かけたことを供述する。だが、この情死事件に得心のゆかない鳥飼刑事。
事件後1ヶ月、警視庁二課・三原刑事が鳥飼刑事のもとを訪れる。この情死事件と汚職事件の関わりをにらんでのことだった。事件現場や目撃者証言からさらなる疑惑を深める三原。東京駅に帰着した三原は東京駅で二人を見かけた八重子の証言を思い出す。気の遠くなるようなダイアグラムの調査で出た結果とは、13番ホームから15番ホームを見渡せるのは、1日で4分間しかないとう事実だった。ここから新たな容疑者として、安田辰郎という機械商人の姿が浮かび上がる。だが、安田には事件当日、北海道に出張しているという完全なアリバイがあったのだった。果たして、その真相の裏に隠されたものとは…。


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松本清張は、殺人動機に明確な社会性を持たせることで、日本の推理小説を一人前の文学にした。

 

東映シアターオンラインで今月12日23:59まで無料配信中。


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しかし「点と線」がここまで大ウケした真の理由は、この社会性と絡めて、犯人安田辰郎の妻亮子(高峰三枝子)が辰郎の愛人「お時」に対する強い怨念によって、この偽装心中の絵を描いたという通俗的でリアリティのある殺意を設定したことだとおもう。

もしこの設定がなければ、時刻表の針の穴を通すようなトリックも、ごくつまらないものになってしまうだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(My Favorite Songs)

サディスティック・ミカ・バンド  


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