遺伝子は、人を滅ぼすものでもあると同時に、人を生かしているものである。
自分を生かしている事実に膝を屈して、自分を滅ぼすものの正体を見失うなら、
人は人としての存在価値を自ら放棄したことになる。
生物は遺伝子の支配下にあることを、人は片時も忘れてはならない。
このことに気づき、遺伝子の戦略に抵抗する可能性をもつ者は人だけなのだ。
人以外の生きとし生けるものは、全くその可能性をもっていない。
人がそのことを忘れて
他の生きとし生けるものと自分を区別しなくなったとき、
人はもはや存在価値がなくなり、速やかに滅びるだろう。
西洋思想は、人間と人間以外の存在を区別するのは当然とみなす。
これは正当なものなのだ。
この点を間違ったものとして、東洋思想の立場から揶揄している論調を最近よく見かけるが、愚かしいことだ。
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