年老いた暁には、身は老いても老いることのない労作に青春の力をことごとく打ちこんでしまったということくらい、慰めになるものはない。
あきらかに、ショーペンハウアーは、自分のことをいっている。
「意志と表象としての世界」を書いた自分の青春のことを。
オーソドクスな哲学界でショーペンハウアーが常に軽く扱われてきたのは、彼の思想が西洋的思惟にとって異質であり、今だに理解できないからだ。
「意志と表象としての世界」には、他の西洋思想が決して超えられない哲学が卓絶した表現で書かれている、とおれは思う。
ショーペンハウアーはこの偉大な思想をドレスデン時代(1814~1818)に二十歳代で自分のものにした。
※「意志と表象としての世界」
アルトゥル・ショーペンハウアーの主著。
フリー百科事典ウィキペディア参照
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写真は
「ショーペンハウアーとウスペンスキー」
http://homepage1.nifty.com/pdo/SchopennhanerandO1.htmから
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(過去記事増補編集再録)