哲学日記

存在の意味について、日々思いついたことを書き綴ったものです。 このテーマに興味のある方だけ見てください。 (とはいえ、途中から懐かしいロック、日々雑感等の増量剤をまぜてふやけた味になってます)

自信の塊 臨済宗


悲しいかな、われら一念に悟れば直にこれ仏となるを知らずして、却って一念迷うが故に、自ら凡夫となりさがる。

かくも尊き仏法を耳にしつつも、一向に信心帰依の心なく、生死の海に浮沈して、三毒五欲の妄念と憎愛取捨の迷執に、日夜造業造作して、永劫出離の際もなし。

たまたま信心おこせども、自心仏と知らざれば、ただ徒らに狂奔し、傍家波々地(ぼうけははじ)に、仏を求め、法を求めて止むときなし。

憐れというも愚かなり。

(宗門安心章第二 自覚安心)


修行が進まないのは、自分を信じないからだ。

自分を信じられないのは、心の底に恐れがあるのに、それを不誠実な態度でごまかしているからだ。

心の恐れを、ごまかさずにいられないのは
「人は死んでも、自分だけは死なない」と思っているからだ。

嘘を信じようと無理をするから、自信がもてなくなり、
自灯明の人生を歩む

ことが根底的にできなくなっている。






DVDを観る
「虎の尾を踏む男達」
素晴らしき日曜日」
「白痴」
黒沢監督の初期の作だが、よい出来とはいいがたい。「素晴らしき日曜日」は奇妙な味がある。「虎の尾を踏む男達」(勧進帳の話)が終戦の年の制作にもかかわらずもっともましに仕上がっている。