哲学日記

存在の意味について、日々思いついたことを書き綴ったものです。 このテーマに興味のある方だけ見てください。 (とはいえ、途中から懐かしいロック、日々雑感等の増量剤をまぜてふやけた味になってます)

PPKはファンタジー

 今日の集まりで、ある年配の人が「ピンピンコロリが良い」と言い、みんな頷いていた。
しかし、ピンピンからコロリはすごい落差があるから、時間が短かいぶん強烈に痛いよ。



 死に終われば痛みも感じないが、それまでが痛い。ピンピンしてる人は体力があるから特に。元気いっぱいの人を突然殺す心筋梗塞脳梗塞は短くても強烈に痛いはずだ、とおれはおもっている。だからピンピン元気で生きてて、ある日突然苦しまずコロリと死ぬなんて話はファンタジーですな。

 突然死の短くて強い痛みと、長患いの長くて弱い痛みはどっちもどっち、合計苦痛量はけっきょく同じだとおもう。
もちろん人には生まれ持った業があるので、長くて強い痛みの果てに死ぬ、踏んだりけったりの可哀そうな人もいる。おれの親は癌で死んだが、どっちかというとそんな印象だった。

だからもうちょっと細かく分類すると、長くて強い痛みを受けて死ぬ人、長くて弱い痛みを受けて死ぬ人、短くて強い痛みを受けて死ぬ人がいる。
しかし、元気いっぱいのまま突然短くて弱い痛みを受けて死ぬ人(PPK)は実際にはいないとおれはおもう、というのが今回の記事の趣旨だ。



 殺すなら痛いおもいさせるな、痛いおもいさせるなら殺すなよ、とおもう。痛いは死ぬはじゃ可哀そすぎる。
もとより、絶対誰一人避けられない悽惨なエンディングだが。


(過去記事増補編集再録)