哲学日記

存在の意味について、日々思いついたことを書き綴ったものです。 このテーマに興味のある方だけ見てください。 (とはいえ、途中から懐かしいロック、日々雑感等の増量剤をまぜてふやけた味になってます)

依り所


釈尊に、ウパシーヴァという名の学生が、次のような正直で切実な質問をした。
わたしは、(ひと)りで他のものにたよることなくして大きな煩悩の流れをわたることはできません。
わたしがそれにたよってこの流れをわたり得るよりどころをお説きください。


釈尊
『そこには何も存在しない』と思うことに依って、煩悩の流れを渡れ。
と教えている。







1069
ウバシーヴァ尊者がたずねた、「シャカよ。わたしは、独りで他のものにたよることなくして大きな煩悩の流れをわたることはできません。わたしがそれにたよってこの流れをわたり得るよりどころをお説きください。あまねく見る人よ。」
1070
尊師は答えた、「ウバシーヴァよ。よく気をつけて、無所有を期待しつつ、『そこには何も存在しない』と思うことに依って、煩悩の流れを渡れ。諸々の欲望を捨てて、諸々の疑惑を離れ、妄執の消滅を昼夜に観ぜよ。」
ブッダのことば スッタニパータ1069,1070 中村 元訳)