哲学日記

存在の意味について、日々思いついたことを書き綴ったものです。 このテーマに興味のある方だけ見てください。 (とはいえ、途中から懐かしいロック、日々雑感等の増量剤をまぜてふやけた味になってます)

映画『怪物はささやく』


【ストーリー】より
…母親と2人暮らしの13歳の少年コナー。
母親は不治の病のために余命わずかで、しつけに厳しい祖母とはソリが合わず、
おまけに学校でも孤立して、毎夜悪夢にうなされる日々を送っていた。
そんなある日、不気味な大木の怪物が現われ、“お前に3つの物語を話す。
4つめの物語はお前が話せ”とコナーに告げるのだったが…。






[以下ネタバレ注意!]
 コナーは母の死を強く恐れている。死なないでくれと願っている。
密かに母の死によってこの辛い状況を終わらせたいとも思っている。
もう死んでくれと願っているが、その気持ちは自分にさえも隠している。
母を失うと分かっていても終わることを望むコナーの心の葛藤のメタファーで
映画の全編が満たされている。
最後に、コナーが意識下の抑圧を解いて、母の死に立ち会い、話が終わる。

 おれは、肝腎のことは1μも解決していないとおもう。



 大木の怪物がコナーを諭す。
人間は複雑な生き物だから「真実を知りながら嘘を信じる。
辛い真実には心を慰める嘘が必要だ」と。



世間は実にいい加減で、「必要悪」さえ認めて、

それがおとなの思慮深い知恵だと誇りさえする。


 皆の衆、明々白々に
間違ってまっせ!

幸福になりたいくせに

やってることは
確実に不幸になることばかり。