悟りって結局自分免許でOK?
依普賢経。請三師証等。
請釈迦牟尼仏。為菩薩戒和上。
請文殊師利菩薩。為菩薩戒羯磨阿闍梨。
請弥勒菩薩。為菩薩戒教授阿闍梨。
請十方一切諸仏。為菩薩戒証師。
請十方一切諸菩薩。為同学等侶。
請現前一伝戒師。以為現前師。
若無伝戒師。千里内請。若千里内
無能授戒者。至心懴悔。必得好相。於仏像前。自誓受戒。
(傳教大師 四條式)
これは、傳教大師最澄が、戒壇院で正式採用すべき大乘受戒を定義した文章です。
至心懴悔。必得好相…いろいろ言っているが、ポイントは最後の自誓受戒の一句にある。
要は、自分免許でOKということで、結局のところ、外面的な戒の破棄を宣言したに等しい、と思う。
これを認めると、最終的には解脱・悟りにさえ自分免許を認めることにならざるを得ないとおれは思う。
なぜ、こんな大胆な宣言が通ったのか、ちょっと理解しがたい。
(南都との確執とか政治的状況とかで説明できることではない)
これは、日本だけに起こった椿事らしい。
しかも、この椿事なくして、法然・親鸞の登場はあり得ないので、この問題の是非を論じるのは微妙で難しい。
※傳教大師最澄
(Wikipedia)http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9C%80%E6%BE%84参照
※梵網経 (大乗仏教)←大乘戒成立はこの経に基づいている。
(Wikipedia)https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A2%B5%E7%B6%B2%E7%B5%8C%E7%9B%A7%E8%88%8E%E9%82%A3%E4%BB%8F%E8%AA%AC%E8%8F%A9%E8%96%A9%E5%BF%83%E5%9C%B0%E6%88%92%E5%93%81%E7%AC%AC%E5%8D%81参照
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(過去記事増補編集再録)