哲学日記

存在の意味について、日々思いついたことを書き綴ったものです。 このテーマに興味のある方だけ見てください。 (とはいえ、途中から懐かしいロック、日々雑感等の増量剤をまぜてふやけた味になってます)

世界の美しさはついに人を救わない

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(以下、青字はブッダのことばの引用です。黒字はおれの意見です)

さあ、この世の中を見よ。
王者の車のように美麗である。
愚者はそこに耽溺するが、心ある人はそれに執著しない。

ブッダの真理のことば ダンマパダ171 中村 元訳)


 釈尊は幼少より帝王学を修め文武両道を極めた才能豊かな王子でした。
各季節ごとに造られた豪華な別荘で贅沢な生活をしていたという釈尊自身の言葉が残っています。
そういう凡人から見て夢のような暮らし向きを、釈尊は全部捨て出家しました。

釈尊は、この世がすばらしく美しいことははっきり認めています。
しかも、その美しさに執着するな。騙されてはいけないよ、と教えています。



世の中は泡沫のごとしと見よ。
世の中はかげろうのごとしと見よ。
世の中をこのように観ずる人は、死王もかれを見ることがない。

(同170)

しかし、自分から喜んで騙され、共同幻想の中にどっぷり浸かっている人たちに、釈尊がそもそもなにを言っているのか分からないのはもちろんです。





また以前には怠りなまけていた人でも、のちに怠りなまけることが無いなら、その人はこの世の中を照らす。──あたかも雲を離れた月のように。
(同172)

今までさんざん怠けてきて、もはや手遅れと心折れることが多いおれでも、まだ間に合うかもしれない…

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(過去記事増補編集再録)