哲学日記

存在の意味について、日々思いついたことを書き綴ったものです。 このテーマに興味のある方だけ見てください。 (とはいえ、途中から懐かしいロック、日々雑感等の増量剤をまぜてふやけた味になってます)

サティの持続はいかにして可能か

 事故による脊髄損傷で首から下がほとんど動かなくなったカンポン・トーンブンヌム氏。

 カンポンさんは滅苦を求めて十六年間仏教を本で学んだが、
「ただ知識だけでした。苦しみはそのまま」
「地図はあるけれどまだ旅には出ていない、そんな感じでした。行きたい目的地には程遠かった」

 つくづく身につまされる話だ。
(画面右下の字幕ボタンで日本語訳が出ます)
カンポンさんタイドキュメンタリーTV(コンコンコン) 1/4
 しかし、カムキエン老師にめぐり合い、手を動かす感覚に気づき高めていく実践を1ヶ月続けて、ついに「今ここ」を体得し滅苦を実現する。

 1ヶ月!!…自分がこの時のカンポンさんだったらと、想像してみた、真剣に。
全身麻痺状態。人並みの夢も希望も一切持てなくなった最悪状態。しかしまだ精神的活力は消えてはいない。
ここまで追い込まれてようやく、一心にわき目も振らずサティの持続に取り組むことができた。それが日常を超えた結果をカンポンさんに招きよせたとおもう。


カンポンさんタイドキュメンタリーTV(コンコンコン) 2/4
呼吸さえあれば、誰だって修行はできますよ。…少しでも動くなら、手を動かして気づきを高めましょう。(カムキエン老師)



自らを知り、苦しみを消すことができてはじめて― 他の人を助けることができる




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