哲学日記

存在の意味について、日々思いついたことを書き綴ったものです。 このテーマに興味のある方だけ見てください。 (とはいえ、途中から懐かしいロック、日々雑感等の増量剤をまぜてふやけた味になってます)

薬で脳に至福感を感じさせたら悪い?

以前、幼稚園の園長夫妻が麻薬輸入容疑で逮捕のニュースをやっていました。自宅からリタリン約180錠が押収されたとの事。リタリン覚醒剤代わりに使える処方ドラッグです。

同じ日にたまたまEテレのスーパープレゼンテーション「奇跡の体験を語る」を観ました。

脳科学者が自分の脳卒中の体験を合理化した経緯に達弁を振るっていて観応えがありました。
[追記]
上記スーパープレゼンテーション「奇跡の体験を語る」がYouTubeにアップされてました。
脳の機能不全時の世界観、脳卒中、脳梗塞1/2
脳の機能不全時の世界観、脳卒中、脳梗塞2/2
[追記終]


右脳と左脳は別物。自我意識は左脳の作用。大我の至福感は右脳優位で得られる等。
単純な還元主義に支配された物語だとおもいます。

やがて精神作用は脳の化学反応に還元できる、と誰もが事実上認めているとおもいます。

それなら、薬で脳に至福感を感じさせて何が悪いってことになる。

実際そう遠くない将来、幸福薬が売り出されるとおもいます。副作用のない幸福薬が発売された日には、みんなたいして遅疑せず飛びつくでしょう。
そういうことに、今すでにもう、罪悪感を失っています。
実は悟りさえ薬で得られるとおもうほど馬鹿になっているとおもいます。

常日頃、自ら考える代わりに、周りの空気を読んで適応で済ませて楽してるから、そういう情けないざまにならざるを得ないのだとおもいます。

だから、むしろ人間が遺伝子レベルで完璧に解析され、脳の構造と機能もすべて解明されて、意識のコピーが簡単に作れる日が早く来ればいいとおもいます。
そうなれば、それでも残る根源的問題が鮮明に浮き上がり、みんなが気づき易くなるからです。仏出世の一大事因縁を、今より多くの人が知りたいとおもうようになります。

(過去記事編集再録)