しんぼる
松本人志監督作品「しんぼる」秀作
めちゃくちゃ酷評されてたので、期待せず観たが、これは名作だ。
さあいよいよ死ぬというその時以外は閉じ込められてる感を持たない適応人達が、もしこれに共感したら彼らの日常を支えている土台が消え始めるのだから、「わけわからん迷作」とみなすのは当然だ。
見方はいろいろあるだろうが、あのラストシーン。これ以上がんばれないくらいがんばって進んだのに、なお目の前に次のドアを開けるボタンがあり、主人公は進一歩の勇気でそれを押す。「修行」「実践」、この世界からの脱出はできそうでなかなかできないが、いたずら小僧(神)にめげないことが「未来」だと。
ざっくり言ってしまえば、同じテーマをアクション映画に仕立てたのが「マトリックス」、ホラー映画が「…(タイトル忘れました)」だが、コメディ仕立にしたこの表現が最も本質をついているとおもう。
松本監督は既存のテーマを喜劇化する手法で、新たな世界を創造する稀有の才能がある。
[110501追記]
タイトル忘れました)の映画は「SAW」でした。→http://rdsig.yahoo.co.jp/blog/article/titlelink/RV=1/RU=aHR0cDovL2Jsb2dzLnlhaG9vLmNvLmpwL2N5cW5oOTU3LzUzNjc4NzQ5Lmh0bWw-