哲学日記

存在の意味について、日々思いついたことを書き綴ったものです。 このテーマに興味のある方だけ見てください。 (とはいえ、途中から懐かしいロック、日々雑感等の増量剤をまぜてふやけた味になってます)

日本人はかわらんなあ

坂口安吾「続堕落論」はおれにとってバイブルで、忘れられない本だ。以下は、その冒頭。

「私が小学校のころ、中野貫一という成金の一人が産をなして後も大いに倹約であり、停車場から人力車に乗るとがなにがしか高いので万代橋ばんだいばしという橋のたもとまで歩いてきてそこで安い車を拾うという話を校長先生の訓辞において幾度となくきかされたものであった。ところが先日郷里の人が来ての話に、この話が今日では新津某にいづぼうという新しい石油成金の逸話に変り、現になお新潟市民の日常の教訓となり、生活の規範となっていることを知った。
 百万長者が五十銭の車代を三十銭にねぎることが美徳なりや。我等われらの日常お手本とすべき生活であるか。この話一つについての問題ではない。問題はかかる話の底をつらぬく精神であり、生活のありかたである。」




GSの長蛇の車列を見て、この一節をおもいだした。

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