哲学日記

存在の意味について、日々思いついたことを書き綴ったものです。 このテーマに興味のある方だけ見てください。 (とはいえ、途中から懐かしいロック、日々雑感等の増量剤をまぜてふやけた味になってます)

存在の意味あるいは人生の目的について

『子孫存続について』

 生命の実際は、(人間といえども)DNAレベルのプログラムが、そのつどの刺激に対して自動反応しているだけです。

 質問

一切皆苦の世界に、なぜ新たに(命を)生み出すのか?」

の答えは

「DNAプログラムの自動反応だから」

です。
 人間は、その反応を自分の意志でしていると思いたいので、「子孫存続」「尊い生命」などという屁理屈を後付したのだと思います。
 なぜなら、人間は生きるために意味と目的が必要だと感じるからです。
 子孫存続等の概念は「みんな背に腹は代えられぬ切なさのあまりから割り出した嘘であります。そうして嘘から出た真実であります。…
要するに生活上の利害から割り出した嘘だから、大晦日に女郎のこぼす涙と同じくらいな実は含んでおります。…
わが身が危うければどんな無理なことでもしなければなりません。
そんな無法があるものかと力んで居る人は死ぬばかりであります。
だから現今ぴんぴん生息している人間は皆不正直もの」
(引用は夏目漱石 http://rdsig.yahoo.co.jp/blog/article/titlelink/RV=1/RU=aHR0cDovL2Jsb2dzLnlhaG9vLmNvLmpwL2N5cW5oOTU3LzMwNzQwNDA0Lmh0bWw-
…この確信犯的不正直は、人類の知恵であって、ひとくちに悪いとはなかなかいえません。


[150905追記]
 この漱石の文章は、時間や空間という人間の持つ最根本観念について「大晦日に女郎のこぼす涙と同じくらいな実は含んでおります」が「背に腹は代えられぬ切なさのあまりから割り出した嘘であります」と説いたもので、だからまして子孫存続等の概念などはいうまでもないという趣旨で引用させてもらいました。
[追記終]


『人生の目的について』

 私の個人的考えに過ぎませんが、人生は意味も目的もないと思っています。
 そうなると(途中ははしょる)、釈尊の教えにしたがって修行する以外にとるべき道はいっさい残されていないと、やがて気づきます。
 だから、この道を進むことが人生の唯一の目的だと言えば言えると思います。
(しかし、この道を進むことは容易ではないので、別の大いなる悩みと疑念が生じます。人生は甘くない)


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