哲学日記

存在の意味について、日々思いついたことを書き綴ったものです。 このテーマに興味のある方だけ見てください。 (とはいえ、途中から懐かしいロック、日々雑感等の増量剤をまぜてふやけた味になってます)

ざんしゅつげんぷくもつ

3月8日の記事の続き

「悪い結果になる善行」を要約した詩(偈)。

(涅槃経 迦葉品)


迷いのこの世  ねがうひと
迷い善悪    なすときは
涅槃のみちを  失えば
浮きては沈むと 名づくなり

暗き生死の   海こえて
さとるも煩悩  まじうれば
またも悪果を  うくるゆえ
浮きては沈むと 名づくなり

石田瑞麿訳)



<原文読み下し文>
もし衆生ありて諸有を(この)んで、
有のために善悪の業を造作(ぞうさ)する、
この人は涅槃道を迷失するなり。
これを暫出還復没(ざんしゅつげんぷくもつ)と名づく。

黒闇生死海(こくあんしょうじかい)を行じて
解脱を得といえども、煩悩を(ぞう)するは、
この人還りて悪果報を受く、
これを暫出還復没と名づく。