哲学日記

存在の意味について、日々思いついたことを書き綴ったものです。 このテーマに興味のある方だけ見てください。 (とはいえ、途中から懐かしいロック、日々雑感等の増量剤をまぜてふやけた味になってます)

ヒルティ4


だれでも、その生まれつきの気質をすっかり変えてしまうことなど、出来るものではない。
むしろその特質をそのまま純化することの方が、はるかに容易である。

ヒルティ幸福論第二部「人間知について」 草間平作・大和邦太郎訳)


そのためには、まずありのままの自分を深く信じなければならない。


人生にはどうでもいい事柄が実に限りなくあるものだが、そうしたことではつねに他人の意志に従うべきである。
そうすれば楽に人生が送れるし、よい友達も造作なく出来る。

(同)


悪に出会ったら、それを赦すよりも忘れる方がはるかにまさっている。
赦すのは、まだ幾らか苦々しいあと味が残り、また「下らぬ」侮辱者を超然と見下ろそうとする一種の傲慢がつきまといやすい。

(同)


よい企ては常に即座に実行しなければならない。
すぐに実行できないような企ては、決して重要なものとは認められない。

(「人生の段階」)




ヒルティ 【Carl Hilty】
(1833-1909) スイスの法学者・哲学者。
プロテスタントの立場から倫理的著作を残す。
著「幸福論」「眠られぬ夜のために」など。
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