哲学日記

存在の意味について、日々思いついたことを書き綴ったものです。 このテーマに興味のある方だけ見てください。 (とはいえ、途中から懐かしいロック、日々雑感等の増量剤をまぜてふやけた味になってます)

種々の思いに順次に住する


ブッダの説かれたとおりに、呼吸を整える思念をよく修行して、完成し、順次に(諸の煩悩を)克服してきた人は、雲を脱れた月のように、この世を照らす。

もしも或る人にとって身体について真相を(おも)うことがつねに完全に確立したならば、その(「アートマン」という迷い)は存在しないであろう。…
この人は
種々の思いに順次に住する

から、やがて適当な時が来れば、執着(の流れ)を超えるであろう。

ブッダの感興のことば15章より 中村 元訳)



世界中の聖者のなかで、「アートマン」(=我)は迷いだと明確に説いて、教えの根本に据えたのは釈尊だけだ。

この真理は、通常の思考パターンの中では理解できない。


世界中のすべての言語は(したがって思考は)、けっきょくのところアートマンが神となる構造を持っているからだ。

世界の宗教はほとんど、このアートマンに乗っ取られている。

アートマンは仏教の中でさえ、仏性とか大我とか耳触りの良い言葉とともにゾンビのように執拗に復活してくる。


静かな部屋に入って、思考を止め、呼吸を整え、アートマンは迷いと知って、ただ「種々の思いに順次に住する」修行は、人間だけが成しえる奇跡である。





DVDを観る
「ウオーク・ザ・ライン」上佳作。

ジョニーキャッシュのことは、ほとんど知らないが、この映画は良い。

特にステージシーン、歌が良い。ミュージカルに近い気分で観れる。

ほんとのミュージカル映画は苦手だが、こういうのは楽しい。