哲学日記

存在の意味について、日々思いついたことを書き綴ったものです。 このテーマに興味のある方だけ見てください。 (とはいえ、途中から懐かしいロック、日々雑感等の増量剤をまぜてふやけた味になってます)

曹渓慧能

懐讓禅師の師は六祖慧能禅師。
弟子の南嶽懐譲から臨済宗、青原行思から曹洞宗など、後の五家七宗全てが六祖の門から出る。



慧能禅師の説法集『六祖壇経』は、おれが見た禅書のなかでいちばんおもしろかった。


本来無一物(ほんらいむいちもつ)

この言葉をきっちりと受けとめないうちに、続けて「無一物中無尽蔵」と聞いて、「ああ、そういうことね。分かった」と思わないように。

「本来無一物」は悟りの言葉。

聞いてすぐ「ハイ、分かりました」とはいかない。

「本来無一物」と聞いてドキッとし
「無一物中無尽蔵」でホッとして
「ハイ、分かりました」では、
元の木阿弥、
なにも分かっていないのだ。




五祖の優秀な弟子、神秀上座の偈頌。

 身は是れ菩提樹

 心は明鏡台の如し

 時時に勤めて払拭せよ

 塵埃を惹かしむること莫れ


それに対する新入り慧能の偈頌。


 菩提本樹無く

 明鏡も亦台に非ず

 本来無一物

 何れの処にか塵埃を惹かん


おれは神秀の歌が慧能に劣っているとは思えない。

立場が違うのだと思う。

慧能の歌は「本来無一物」の一句だけが輝いている。





DVDを観る
ワイルド・ワイルド・ウエスト」中佳作。
これもかって借りて観たものだったが、内容をほとんど忘れていたためけっこう楽しく観れた。
嬉しいような悲しいような。

「バタフライ エフェクト」中佳作。
過去に戻って行為し、変化した現在に何度も戻る男の話。