哲学日記

存在の意味について、日々思いついたことを書き綴ったものです。 このテーマに興味のある方だけ見てください。 (とはいえ、途中から懐かしいロック、日々雑感等の増量剤をまぜてふやけた味になってます)

世の中を暗くいやらしくする獣的人間

 

 昔、職場で
「何を言ったかじゃなく、誰が言ったかで判断する人間は最低だ!」
と怒ったことがある。
 
周りの反応は鈍いものだろうと、言う前から予想はついたが、それでも言ってしまうときもあった。

 


 武田邦彦先生のエッセイ「何を言った」より「誰が言った」という社会は、正にわが意を得たりの内容。
ぜひ聴いてください。一人二人でも聴いて理解すれば、(武田先生が言われるように)その分だけ世の中にいやらしさが減って、明るさが増えるとおもうので。

武田邦彦:「何を言った」より「誰が言った」という社会


◆武田邦彦:「何を言った」より「誰が言った」という社会

 

この問題を、

ひろゆきさんがちょっと別の角度から言ってる。

(冒頭3分半ほどの話)

ひろゆきBNF(資産200億)が株で成功できた理由「彼は神経症なんですよ」


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「物事を、偉い人がどう言ってるかを集めて理解する」

これを素でやってる人達。多い多い。やんなるほど多い。

 


物事自体に直接向かい合いその仕組みを知ろうとは一切せず、権威者達の大筋見解に自分をとっとと適応させて、それで知ったつもりになる。

 

ついでに言えば、昨今話題の生成AIの仕組みもまさにこれだと、おれはおもってる。

はからずもAI 発展の副産物として、世人の「自我」や「思考」の正体が、もともとこの程度のものだというお粗末な事実が、露わになったといえる。世人とは、その妄想とは、生成AIの、そのまた出来損ないレベルだと。

生成AI、AGI、ASI……なんであれ既成概念をいじくりまわしてできることなら、人工知能で億兆倍のスケールでやっても、それは言葉の工夫だからね。

言葉の工夫なら、どこまで拡張発展しようと、

実物とは徹頭徹尾関係ない。

(禅に聞け 澤木興道老師の言葉 櫛谷 宗則編)より引用させて頂きます。

 …言葉は実物ではない。言葉の中に実物があるなら、「火、火」と言うたら舌は火傷し、「酒、酒」と言うたら酔っぱらうじゃろうが、しかしそうはゆかんじゃないか。

(引用終)

 

「古池や蛙飛びこむ水の音」レベルを知らない

知ろうともしないが「知ってる」と言う

知ってるふりでそつなくふるまえるので

知る必要を感ぜず「知ってる」と自認する

 

脳は死を理解できなくとも

理解してるようにそつなくふるまう

「古池や」レベルを理解せずとも

理解してるようにそつなくふるまうのと

まったく同じやりかたで。

 

 

死の知りかた

言葉の知りかた

AIの知りかた

これらは皆まったく同じ

これらは知ってるうちに入らない

サティがないからだ。


 「その理解の仕方、違うでしょ」って、いくら注意したってわかりゃしない。不誠実極まりないのに、これの何が問題なのかさえ、チンプンカンプンな輩。

もうすっかり突き放して、

ひろゆきさんのように

面白がるしかないのかも。

 

こいつらのせいで世の中だんだん暗くなってくの面白がるってムズイ…

 

 

 

 


 しかし、

これに関して他人を怒る資格がおれにないことに、

昔NHKのドラマ「TAROの塔」を観た時、初めて気づいた。

 


その後(再放送だったとおもうが)NHK Eテレ先人たちの底力 知恵泉 岡本太郎 万博への道」を観て、あらためてそのことを思い返した。


 


もう何十年も前になるが当時おれは、岡本太郎が万博プロデューサーを引き受けたニュースを聞いて、わけもなく軽蔑感をもった。


この記憶は今でもはっきりしてて、思い出すたびに苦い味がするので困る。

おれは、
自分で調べ考え判断する代わりに、まわりの空気を読み、はしこく適応して済ます獣的人間
の一人だったってことだ。
 

要領よく立ち回って、楽して得していると思い込み、その実

邪な心は自分自身に仇のようにふるまう

というブッダの言葉通りに、自分で自分を傷つけ、自分で自分を滅びへと追い立ててる。


何を言ったかじゃなく、誰が言ったかで判断するというのもそういうことで、おれも同じことをしてた。


おれはブッダの教えを学んでる。


しかし、いまだにこの種の獣性から縁が切れないでいる。

 

記憶が苦いのはそのせいだ。



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(My Favorite Songs)

サザンオールスターズ マチルダBABY ミスブランニューデイ 茅ヶ崎   


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(過去記事統合編集再録)