哲学日記

存在の意味について、日々思いついたことを書き綴ったものです。 このテーマに興味のある方だけ見てください。 (とはいえ、途中から懐かしいロック、日々雑感等の増量剤をまぜてふやけた味になってます)

欲の犬を放し飼いにするな

 仏戒は守りがたいが、敬い守ろうと務めることが大事だ。
破れかぶれになるのは最悪だ。
やらかしてから「酒のせい」←大嘘だから。

欲の犬を放し飼いにするな。

 

 

 
やらかしてから「酒のせい」←大嘘だから。
欲の犬に関するこの主張を敷衍したいので、最近書いた関連過去記事2020/2/14再録します(このころまではまだギリ長閑だったんだな~。この後加速度的に異様なコロナパニック世界に暗転した)
 
 

 

 週一のウォーキング会終了後、メンバーの一人とコーヒー飲みながらしばし空談するのが最近の恒例になっている。


 Aが新聞の投書欄か何かの記事を見ながら
「酒はほろ酔いで止めるのが良い。それ以上どん欲に追い求めても増える楽しみはあとわずかて書いてある。ほんとにそやな」

おれ
「それ、みんな分かってるとおもうよ。だーれも守れへん。飲んでしまうんやさ」


「ほんとにな、最初のうちはワイワイワイワイ楽しいやっとるけど、そのうち酔うてきたら喧嘩、言いやいする奴は出てくるし、下手したら取っ組み合いすんのが出てくるでな。おいらでもよう忘年会とかあんなんさ、必ず騒ぐ奴が出てきとったでな、喧嘩して」

おれ
「だから忘年会とか懇親会とか、みな酒飲む会やんか。そこはほんとに根本が間違っとるから。
もうお釈迦さんなんか一切飲んだらあかん云うとるんや、一滴も。飲んだら止まらへんのやから。そんなことは途中で止められるくらいなら苦労せえへんちゅうんや」


「そやなあ、麻痺するんやね。なあ」

おれ
「そやけどそれは守れえへんもんな。おれかて飲んでしまうもんな、そんなもん。いかんと思とったってやってしまう…止められへんぞ。止められると思とるから大間違いや。止められへんのやて」


「なんでもそうやに。なんでもそういうやつはさ、あのーアルコールとかなんか…なあ、適度なところで、人間ちゅうのは止められへんのや…ほどほど。ほどほどにせえへんのや」

おれ
「ま、ひとの事やでどうでもえーんやけど、不倫とかさ、あんなんかて、やったら大損する、どえらいことになるて分かっとってやってしまうんやろ。あれ止められへんのやぜ。
アッホやなあ云うとるけど、いざ自分の番になったらやってしまうんやから。それが人間やから。もうその時は理性がマヒしてしまうんや」


「勝負事なんかも…そのうち勝つんとちゃうか、これが当たるんちゃうか…」

おれ
「そう、ギャンブルも一緒。みんな一緒。欲はみんな一緒。酒も一緒。
みんな途中で…おれは、ええとこで止めれると思とんのやさ。あれ、大間違いや」

…………………………………………………………………………



「来年数えで70や」

おれ
「おれもや。70やで。無茶苦茶や。おれ、こんな子供やのに、なんで70や。中身子供やで、おれ。どうすんのこれっておもって。…歳だけや」



「ほんとにそやな。そやっておもっとる人、ようけおると思う。ここで二人おって二人がそやって思とるんやでさ、ねえ、十人おったら、なんちゅうの、気持ちは…ねえ」

おれ
「いや、それはわかるよ。世の中なに…変なこと起こっとるやん。70くらいがわっかい女に手えだして、なんか…自分の家庭も相手の家庭
も無茶苦茶にして「歳のとり甲斐もなく、すいません」とか云うとるやん。あんな連中子供やんか、あれ。あんな、分かっとって不倫してあんな無茶苦茶になる、あれ賢そうにしてるけどアホやん。あれ子供やん」


「成長いうのもあれやし…歳いったように思えへんし、気持ちはな…」

おれ
「思えんのがいかんのやけどな。ほんとは歳相応にならなかんのやけど、おれいまだに子供やもんな。あかんわ。…身体だけ完全に年寄りや。こんな状態ではこれ生きてけえへんなと思うぐらい酷いんやさ」


「歳いってないように思いたいのか…まあ思いたいんやろな」

おれ
「無駄なことやけどなあ。思いたいったって思えへんのやから、ほんとは。違うんやから。…もうそれどころか、みな俺だけは死なへんくらいに思とるからな。他の奴は死ぬけど俺は死なへんと思とる。
…自分が死ぬちゅうイメージがでけへんのやさ。
そこが子供やちゅうんや。それができるのが大人やけど、それがでけへん人が圧倒的に多いから、ほとんどの人が実は子供やちゅうことなんや。…なっとかなあ、そっから脱却したいんやけどなあ。このままでは死んでも死にきれーへんもんなー。こんな子供のままでは。もうちょっと大人になりたいわ思うけど、なっかなか…いまだに欲望に振り回されとる状態やでなー。
…これ、おれなんかもてへんもんで、そういう不倫もなにもあらへんけどさー、おれ、これ、そういう状況に置かれたら完全にやってしまうでな。もう分かっとんのや、自分で。もーほんなもん、最低やもん、思とることは。もうあかん。もうじき死ぬのに、こんな状態で死ねるかーと思って。
…そうならんようにせないかん「年甲斐もなくすみません」みたいなことは死んでも言いたないわ」

 














 

 心は、猿のように外界に飛び出して、あそこにいるかと思えばここに飛び、ここにいるかと思えばまた別の場所に飛んでゆく。

この猿を、しっかり自分の内面に縛り付けておく練習。

この練習を楽しんでやれるようになって初めて、大人だ。

世間では、子供が年を取れば大人になると思ってるが、そんなずうずうしい話があるか。

死んだら仏になるというのと、ずうずうしさと無知において共通した話だ。


子供が年取るだけでなれるのは、

年食った子供だよ。

大人になりたい!死ぬ前に!

 

 

(過去記事統合増補編集再録)