哲学日記

存在の意味について、日々思いついたことを書き綴ったものです。 このテーマに興味のある方だけ見てください。 (とはいえ、途中から懐かしいロック、日々雑感等の増量剤をまぜてふやけた味になってます)

実写版「ハイジ アルプスの物語」

 

 おれは日本のアニメでは、昔から

「アルプスの少女ハイジ」を偏愛してる。

 

だから実写版「ハイジ 」も見る気になった。

 

この物語に悪人は一人も出てこない。

 

 

 

 

 

 

 

 ほんとに悪人は出てないか?

 

 デーテ叔母さんは、ハイジを自分の都合で捨てたりさらったりする。

おんじと一緒にいたいハイジに

「でもね、おじいさんも行きなさいと言ってるのよ」

と罪深い嘘も平気でつく。

 

 

ペーターは、ハイジの弁当を盗み食いして

「俺は食べてない」と嘘をつく。

自分にとって邪魔なクララの車椅子を崖から落とす。

 

 

女しつけ教師ロッテンマイヤーは、権威主義的で

ハイジに冷たくパワハラしまくる。

 

 

世間は、おんじに対し「人殺し」とあらぬ噂を

無責任に広め、ハイジを悲しませる。

 

 

 

でもこれらは、

デフォルトで無自覚に貪瞋痴まみれで生きる凡夫が

世界中どこでも常に悪気無くやり続けてる事なのだ。

(現実の世界が恐ろしく悲惨なのは、いわゆる悪人のせいではない)

 

だから、この実写版「ハイジ アルプスの物語」に

特に悪人といえるほどの悪人は一人も出てこない。

 

反対にデフォルトを超えたレベルの善人が

ありえないくらい次から次に出てくる。

おんじ、おばあさま、執事、医者などがそうだ。

(彼らの力がこの物語のハッピーエンドを保障している)

つまり、これは善人だらけの映画なのだ。

 

映画の内容は他愛もない話に過ぎないんだけど、

なにしろ昔から偏愛してるから、

その他愛もない話が、

すっごく楽しく観れるのだ。